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古伊万里★新伊万里

劇作家・唐沢伊万里の身辺雑記です

カテゴリー「TV(ドラマ)」の記事一覧

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TV三昧のお正月

 あけましておめでとうございます。
 皆様、どんなお正月をお過ごしでしたか?
 「古伊万里★新伊万里」も早いもので3周年を迎えました。
 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 今年は、新居で迎える初のお正月ということで、年末年始はほとんど家にこもりきりでした。
 そのせいもあって、今回はけっこうTVを見た気がします。
 まずは全日本フィギュアに始まって、29日に「吉原炎上」、30日に「武士の一分」、31日に「オールスター社交ダンスフェスティバル/シャル・ウィ・ダンス?」と紅白の一部、3日に「古代ローマ1000年史」、そして今日4日に「のだめカンタービレinヨーロッパ第1夜」。

 「のだめ〜」はなんか続編やらないほうがよかった気が…。
 お金はかかってるんだろうけど、内容的には2時間半もやったわりには薄く感じました(まだ後半が残ってますが)。
 せっかく新キャラいっぱい出てきたのにみんなほとんど生かされてないし。
 過去の映像に頼りすぎだし。
 あと、1年で玉木くん老けましたね。。。(笑)
 本編のときもすでに20代後半に入ってるのに大学生役でビミョーだったけど、今回はさらに……うーん、22には見えない……かも。
 いや、かっこいいし、キャラはおもしろいし、いいんですけど、ただ年齢設定だけがどうしても気になります。
 
 「吉原炎上」は、話の構成はよくできてたと思いましたが、観月ありさがあまりにも健康的すぎて苦界に身をおとした悲惨さがまったく伝わってこないのが致命的でした。病気とか絶対にうつらなさそう(笑)。しゃべり方が妙にパキパキしてるのも気になったなー。
 なんというか、全体的に遊郭の女たちがどうしようもなく「現代人」っぽすぎて違和感が…。どの子もお人形さんみたいなんですよね。その時代の質感っていうんでしょうか。そういうものが薄すぎて入り込めませんでした。映画はそのへんもっとこだわりをもって描かれてるんでしょうが。
 男たちにとってはディズニーじゃないけど「現実を忘れさせてくれる夢の世界」なんだろうから、もう少しそれなりの非日常的な演出っていうのもあっていいんじゃなかろうか。現実の女とは対照的な存在っていう意味で。
 あと、幼なじみに裏切られたことがヒロインの「遊郭で生きていく覚悟」を決めさせる出来事になるわけですが、この幼なじみがチョー開き直り早くて、これはあんまりじゃないかという点だけがひっかかりました。
 観月に「早くここを出て一緒になろうね」とか言っておいて、じつは妻子がいることが発覚するんですよ。それがバレたときの反応が、「それがなにか?」って感じで全然動じないんですよ。いくらなんでもひどすぎでしょう。ていうか、何考えてんのかわからない。
 ただの客ならそういうこともあるかもしれないけど、一応、吉原に売られる前にはお互いにいい雰囲気だった間柄なんですよ。で、彼女が親の借金のかたに吉原に売られたことを知って遊郭に会いにいくんですよ。それで優しいこと言うんですよ。
 家庭を壊す気はないにしても、彼女に執着がないならわざわざ通ったりしないと思うんですが、そのわりにはバレたときの態度が冷たくて、なんの言い訳もしないっていうのが不思議。
 むしろ、おたおたしちゃって、必死に言い訳するんだけど、奥さんのほうが見下したような態度をとったんで、それがショックで「もう男なんてあてにしない」……ってなるほうがわかりやすいし、それなら彼の行動もわからなくはないんですが。
 あと、花魁言葉は「お国訛り」を隠すための造語だという話をきいたことがありますが、普段の花魁たちが誰も訛ってないのも不自然な気がしました。
 やりすぎてもわかりにくくなるので、とことん忠実にする必要はないと思いますけど、まったくないっていうのも気になるんですよね。

 「武士の一分」はそういう意味で「時代ものらしさ」はあって落ち着いて観てられたんですが、正直なところ「武士の一分」ってなに?という疑問が最後まで残りました。
 これまた、妻の口からレイプの事実をきかされたとたん、即妻を追い出すっていうのが「それってひどすぎるんじゃないの?」とひっかかったんですよね。
 だって、その妻、実家もないし、行くところもないのに、夜中にたたきだされちゃうんですよ。
 その場は黙って耐え、考えに考えた末に「相手と刺し違えてもいい」という「死ぬ覚悟」を決め、その結果「そのためには残される妻がかわいそう」だから「わざと離縁する」っていうのならまだわかるんですよ。いわゆる「相手を思うがゆえの愛想づかし」っていう芝居ですね。
 でも、その場ですぐにっていうのがいかにも感情的で自己中心的な印象を与えるんですよ。そのため、そのあとにいくら復讐をとげようと、妻を「かわいそう」だと言っても、感情移入できないの。「じゃあなぜ追い出したんだよ」って思っちゃって。
 あるいは、「発覚したからにはもうここにはいられない。成敗してくれないのなら出ていく」と妻のほうから出ていくのならまだわかるんだけど。
 最後は戻ってきてハッピーエンドなんだけど、その一点がひっかかって素直に喜べませんでした。

 …と、なんとなくドラマ(映画)のほうは釈然としないものが多かったのですが、意外な拾いものが「古代ローマ1000年史」。
 正直、見る前は「世界不思議発見」みたいなノリなのかと思って、「あれを4時間半やられてもなー」とやや辟易気味だったんですが、意表をついてメインとなっていたのは塩野七生の「ローマ人の物語」をもとにした「再現ドラマ」。それもBBCが制作協力したという、大河ドラマもびっくりのスケールの大きさ。
 ドラマの中身もわかりやすく、かつおもしろくて、見せ方にも工夫があり、一気に4時間半見きってしまいました。なによりも、「現代日本社会」との共通性という視点から語られているのがよかったですね。
 この手の「歴史ミステリーもの」は巷に溢れていますが、その中でもかなり見応えのあるほうだったと思います。
 「ローマ人の物語」は全15巻ということであまりのボリュームに敬遠していましたが、これを見たらたしかにちょっと読んでみたい気がするかも。
 世界史の教科書に出てくる「点」でしか認識していなかったいくつもの固有名詞が、再現ドラマによって「線」で結ばれ、立体化されていくさまはまさにスリリングで、「歴史」の醍醐味を感じました。

 来週からはいよいよ新ドラマが続々とスタートしますが、ノンフィクションの強さに負けないようなフィクションに出会いたいものです。

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「温故知新」の夏ドラ2本

 夏ドラが始まって約1ヶ月。
 皆さんは何をご覧になってますか?

 今期は全体的に視聴率が低めのようですが、私のイチオシは「パパとムスメの7日間」(日曜9時/TBS)「地獄の沙汰もヨメ次第」(木曜9時/TBS)の2本です。

 ともに「あれ? こういう話、前にも見たことあるような気がするんですけど…」という既視感が強い題材なんですが、それぞれちゃんと進化をとげており、おさえるべき要素もしっかりおさえているので、安易さは感じられません。

 「パパとムスメ〜」は、古くは「転校生」に代表される“入れ替わりもの”で、50近いお父さんと、高校生の娘の心と体が入れ替わってしまうというのが今回のシチュエーション。母娘入れ替わりの話も昔ありましたが、父娘はさらに強烈!
 しかもこの父娘、あんまりしっくりいってなくて、娘は父親に直接口を聞かないというお年頃。これが入れ替わっちゃうんですからそれはもう大変です。

 ただ、この手のドラマのキモは、「入れ替わることによってお互いの気持ちや立場が理解できるようになり、絆が深まるまでの過程」にあるというのが相場ですが、「パパとムスメ〜」の場合、けっこうすぐに協力体制に入るっていうか、入れ替わるやいなやいいコンビ(?)になっちゃうんですよね。
 なので、「こんなに早くしっくりいっちゃってあとはどうやってもたせるんだろう」と心配したんですが、今のところドラマは「2人の関係の変化」よりも、「会社」「学校」という2人が所属する“社会”が、入れ替わった“パパ”と“ムスメ”の行動によって変わっていく……という展開のほうに力を入れているようです。

 たとえば、ムスメの心が宿ったパパは、女子高生の目で見て「ここがヘンだよ、日本の企業」って感じで、素直に思ったことを口に出していく。
 その意見は青臭いし、子供っぽいし、見た目女子高生が言ったら誰も相手にしないような意見なんだけど、見た目管理職のおっさんが言うことによって妙な説得力が生まれる。それどころか「部長ってピュアですてき」みたいな女子社員からの好評価も受けてしまう。そのへんがおもしろいですね。
 もちろん、ママに迫られて困っちゃうパパの図とか、試験勉強に四苦八苦するムスメの図とか、お約束の笑えるエピソードもてんこ盛りなんですが、それだけに終わらせない意欲的な展開には好感がもてます。
 このドラマは他のドラマ(全11回)より短め(全7回)なので、あと2回で終わってしまうのがとても残念です。

 もうひとつ、「地獄の沙汰もヨメ次第」ですが、これはちょっとドラマに詳しい人なら「作者が西荻弓絵で、姑が野際陽子とくれば『ダブル・キッチン』の続編でしょ。今さらなんでまたやるの?」と思われるのではないでしょうか?
 じつは私もそう思ってて、それほど期待はしてなかったんです。
 「ダブル・キッチン」はおもしろかったけど、あれは14年も前の作品だし、もう一度同じことをやってもねぇ…って感じで。
 ところが、見てみてびっくり。
 意外にもおもしろいんですよ、これが。

 たしかに仕事を持っている嫁と専業主婦の姑の対立をコメディタッチで描いているところや、二世帯で暮らしたために衝突が頻発するシチュエーションや、夫に小姑がいる点など、基本路線は「ダブル・キッチン」と同じです。
 同じなんだけど、家族をとりまくシチュエーションがぐっと現代的になっているというか、パワーアップしているんですよ。

 「ダブル・キッチン」での嫁(山口智子)はたしか出版社勤務で、まあマスコミ系なので華やかさはあるものの、所詮は一介の勤め人でした。
 当時は「共働き」も「二世帯同居」も今日的なテーマだったんですが、いまや嫁がキャリアウーマンっていうだけでは珍しくもないし、特に今日的でもない。というわけで、今回の嫁(江角マキコ)は「40歳の会社経営者」という設定となっています。

 30代のキャリアウーマンならドラマにいっぱい出てきますが、さすがにヒロインが40歳の社長さんで、新婚で、自分も相手も同年代で初婚……というのは珍しいんじゃないでしょうか。
 ニューヨークに支店を出す話が進んでいるというおにぎりカフェの社長である嫁にとって、仕事を続けるのはもはや呼吸をするのと同じくらい当たり前のことで、収入も地味な勤め人である旦那の収入を軽く越えている。
 交友関係もセレブばかりで、出戻りの小姑(浅田美代子)とその娘(片瀬那奈)は卑屈になって嫁に媚びる始末。このあたりも小姑が気が強くて嫁に対して威張っていた従来の“嫁姑モノ”とはひと味違います。
 とにかく、一言でいって嫁が「強い」!

 「ダブル・キッチン」では、作者が明らかに嫁の立場寄りで書いているのがわかり、姑はその行く手を阻むモンスターといった様相を呈していました。
 もちろん、最後はそのバトルにも和解が訪れ、「姑にもいいとこあるじゃん」みたいな描かれ方で締められるわけですが、視点はあくまでも嫁目線。見ているほうも嫁を応援するような感じになるのがごく自然でした。

 が、今回は嫁があまりにも権力をもちすぎているため(単に性格がきついだけではなく、理屈と経済力がそれに説得力を与えている)、視聴者としてはもはや共感の域を逸脱し、「この人のライフスタイル、たしかにこうなれたらいいなという憧れだし、言うこともいちいちごもっともなんだけど、なんか違う……。でも私がなにを言っても妬みにしか聞こえないから何も言えないな」という距離を感じさせるキャラになっているんですね。
 実際、いくらバカにされるようなことを言われて悔しい思いをしても何も言い返せず、むしろ嫁のご機嫌をとって利益を得ようとしてしまう小姑の立場がそれを如実に物語っています。

 こうなると、「誰かがガツンと言ってやってよ、この女に(私は言えないけど)」という空気が高まってくるのですが、その期待にばっちり応えてくれるのが姑@野際陽子というわけ。
 一言でいうと、嫁は経営者だけあって徹底的な合理派、姑は合理性だけではわりきれない心を大切にするタイプ。ドラマのパターンとしては、まずある事件が起こり、それに対して嫁は持ち前の合理性と権力をふりかざして対処しようとし、姑は最初嫁の理屈にやりこめられてぐうの音も出ないんだけど、最終的にはそれを上回る「いいこと」を姑が言って嫁を諫め、嫁も自分の欠点やいたらなさを思い知る……という運びになっています。

 と、字面で読むと姑がおいしいとこどりするだけの古くさい人情ドラマに見えるかもしれませんが、そこはうまくできていて、姑が嫁を意地悪くやりこめるという形ではなく、姑の人としての生き方というか、不器用だけどおかしいと思ったことはおかしいと言える正直な心の発露がまわりの人の心を打つという感じで描かれているので、姑の一喝にもカタルシスがあるし、鼻っ柱の強い嫁がそれに素直にうちのめされるさまにも納得がいくんですよ。
 また、「嫁姑もの」の姑というと、息子にベタベタに甘く、嫁に嫉妬するみたいなパターンが多いですが、この姑は息子の甘さをビシッとたしなめる潔さもあって、そこも気持ちいい。
 というわけで、なんか今回に関しては、作者は姑のセリフが一番書きたかったんじゃないかなと思っちゃいました。

 もちろん、そうはいってもコメディなので、嫁もしゅんと反省したままでは終わらず、事件が終わったあと、夫婦2人で話しているうちに「たしかにお義母さんの言うことは正しいと思う。でもさぁ…」と得意の屁理屈が頭をもたげ、だんだん怒りが盛り上がってきて、姑に対する毒を吐き散らしながらフラダンスを踊り狂う。
 一方同じ頃、隣の家では姑もあらためて嫁の態度に腹立たしさが復活し、怒りの三味線を弾きまくる。
 そしてその演奏とダンスはくしくも息ぴったりのコラボになっていて…という結末で終わるパターンは「ダブル・キッチン」と同じで健在です(「ダブル・キッチン」では“玉のれんパンチ”と“鼓”でしたが)。
 ちなみに、この「妻のフラダンスそろそろくるぞ」という頃合いになると、夫が絶妙のタイミングでスッとさりげなくソファとかテーブルを脇にどかしてスペースを作ってやるのが笑える。
 まさに阿吽の呼吸。“婦唱夫随”の鑑ですね(笑)。

 また、姑もいいこと言うんだけど決して完璧な人間ではなく、みんなに「いいこといった」とほめられると調子こいて図にのるとか、一応慇懃に遠慮しつつもお節介を焼くくせはやめられないとか、人間らしい欠点もあるのがほほえましい。
 まあほほえましいとはいっても、「ごめんなさい。私が悪かったわ」としおらしく謝って相手の怒りの矛先をいったんうまく収めさせておいて、「でもね、一言だけいいかしら」と控えめに、でもじわじわと確実に反撃に転じていく老獪なテクニックなど、そこは単純にいやみだけ言いまくる姑よりも数段ランクが上というか、一筋縄ではいかない年期を感じさせるんですけど。

 で、見ていて思ったんですが、これって嫁と姑の対立のドラマのようで、じつはそうじゃないんじゃないかなと。
 というのも、嫁と姑って女同士じゃないですか。
 少なくとも今までの嫁姑ものは「女の立場」という同じ土俵の上での対立というか、考えの相違であったわけです。
 でも今回の嫁って、もはや「女」じゃないんですよね。
 論理が完全に「男」なんですよ。

 たとえば先週の事件。
 夫の会社で不祥事が起こるんだけど、いろいろな事情から社長はそれを隠蔽しようとする。
 夫は「公表すべき」だと何度も言おうとするんだけど言えなくて悩む(ちなみに会社はアットホームな感じで、夫は社長の人柄にもほれこんでいるだけに言うのがつらい)。
 妻に話したら「そんなの公表するのが当たり前じゃん」と主張。
 「そうだよね」と思い切って社長に進言したら閑職にとばされる夫。
 それをきいた妻は怒りまくり「私が夫を救う」とばかりに友人の弁護士を連れて夫の会社に乗り込み、とうとうと正論をまくしたて、「不当解雇で訴える」だの「いざとなったらこんな会社はやめさせて夫は私が養う」だのとわめきちらす。
 それに対する姑のコメントは「妻が夫の会社に乗り込んで『いざとなったら私が夫を養う』と叫ぶなんて、息子がそれをきいてどんなにせつない気もちになるか想像できないのか。あなたは自分が経済力があることで驕りがあるんじゃないのか」でした。

 たしかにこの夫婦の関係、完全に妻のほうが「男」で、彼女にとって夫は「働いている嫁をもらった」くらいの感覚です。
 外では髪振り乱して働いている妻ですが、家に帰れば夫に甘え、膝枕をしてもらって「やっぱり家はサイコー!」とご機嫌になり、夫になにかあれば「いやならやめていいんだよ。生活は私が支えるから」と保護モードに入る。
 ちょっと前までまさに「女」が「こういう夫って機嫌いいときはいいけど、意外に妻の気持ちがわかってないんだよね。結局ジコチューなんだよ。妻は守ってやるべき所有物でしかないんだよ」と文句を言っていたようなタイプじゃないですか。

 こうなると姑の一撃は「女」に対するというよりも、「男の論理」に対するもののように見えてきて、これは「嫁姑もの」の形を借りた「男の発想=経済の担い手ならではの合理思考」に対する社会批判なんじゃないかと思ったりもしてます。
 いかにも旧態依然とした感じの男を標的にするのではなく、一見フェミニストのような「進歩的な女性」を標的にしているところが手が込んでますよね。

 じつはTV雑誌に書いているドラマ評の候補のひとつにこれを出したんですが、他のライターがまったく興味を示さなかったため、今期はとりあげられないことになりました。
 なので、その代わりといってはなんですがここで書いちゃいました。

 基本的に一話完結ものなので、途中から見ても充分ついていけると思います。
 見たことがない皆さんも、まだ残り半分以上あるんでぜひ一度ご覧になってみてくださいませ。

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1月期ドラマのミシュラン

 気がつけば、1月も半分すぎてしまいました。
 そういえば、お年玉付き年賀ハガキの当選結果が出ましたね。
 あれって皆どの程度ちゃんとチェックしてるんでしょうか。年賀状の数が多い人なんか、チェックするのもかなり大変だと思うのですが。
 私はこれで1年分の切手をまかなうため(笑)、家族の分もしゃかりきになってチェックします。ええ。どんなに忙しくてもです。
 で、今年はあんまり当たらなくて、「うーん、不調だなー」とがっかりしてたら……なんと2等が当たってたんです。母の分だけど。
 昔は5等くらいまであったと思うんですが、今は3等までしかなくて、3等が下2桁の切手シート、2等はいきなり下4桁になります。2桁ですらなかなか当たらないのに、4桁が当たるなんてびっくり。率としては3等が50枚に1枚、2等は2500枚に1枚という確率ですよ。今年の運はもうこれで使い果たしたかな。。。
 ちなみに景品は「ふるさと小包」。全国の特産品50種類から1種類を選ぶことができます。何にしようかな〜。当分、迷うので楽しめそう。そのうちに期限切れたりして(笑)。
 いや、笑い事じゃなくて。結婚式の引き出物もそのパターンで期限切れになったことがあったんですよ。締切が目前だとさっさと決めるんだけど、なまじすごーく先だったりすると、油断して忘れちゃったりするんですよね。

 さて。ここからが本題。
 1月期のドラマが一斉にスタートしましたね。
 ドラマ評を書くため、毎回、初回を一通り見たあたりで「おもしろそう」「まあまあ」「つまんない」などのざっくりした印象を編集部に送るんですが、皆さんの参考になるかもしれないので、ここでもご紹介しようと思います。
 あくまでも私個人の印象です。まだ1回か2回しか見てないので、これから印象が変わっていくかもしれません。
 内容までここで紹介する余裕はないので、ストーリーやキャスト&スタッフについてはTV誌などでチェックしてくださいね。
 評価は3段階です。


★★★ … わりと好き

「風林火山」(NHK大河)…初回視聴率20.0%

すごくおもしろいとも思わないけど、今のところもうちょっと見てもいいかなと思わせるものはある。大森寿美男さんけっこう好きだし。
それぞれ家族との確執を持つ勘助と信玄がどうやって出会い、どういうところに共鳴しあってタッグを組んでいくのかが楽しみ。
ただキャストが……前回で使いきったのか、いかにも地味すぎですね。
勘助と結ばれる女の子は表情に力があっていい感じだと思います。

「ハケンの品格」(日テレ水10)…初回視聴率18.2%

昨年の流行語(←実際、それほどはやったとは思わないが)を盛り込んでいるところに安易さを感じたものの、初回はけっこうおもしろかったです。
特にキャスティングがはまってる。
大泉とか、今まではいい人の役が多かったけど、今回はいやな感じがうまく反映されてますよね。
あと加藤あい。この人、顔立ちは悪くないのに、いつまでたってもあか抜けないっていうか、どんくさいというか、良さが生かされてないなーと思ってましたが、今回ようやくちょっと抜けてきたかなと。どんくささもいい意味で生かされてたし(関係ないけど、私が加藤あいの顔立ちに持っているイメージはエリザベート。もう少し年とったらやってほしいな。歌えないとダメだけど)。
けっこう社会性もかいま見える切り口だし、語りがいはありそうですが、ネタが続くかどうかがやや心配です。中園ミホ持久力ないから。

「ヒミツの花園」(フジ火9)…初回視聴率14.7%

期待してなかった分、けっこう楽しめました。
数少ないオリジナルものだし、この先も頑張ってほしいです。
男のほうが乙女のココロをよくわかっていて、女のほうが感性鈍いっていうのがおもしろい。
逆設定のほうがよかったという意見もありますが、私は4姉妹より4兄弟のほうが新鮮味がある気がします。
その4兄弟も生活感のないイケメン揃いではなく、適度にでこぼこや欠点や偏りがあって、でもチームワーク抜群っていうのがまたいい。
真矢みきもようやくコメディエンヌぶりが発揮できる役がまわってきて今後が楽しみ。

「演歌の女王」(日テレ土9)…初回視聴率10.9%

「嫌われ松子の一生」演歌ヴァージョンって感じか?
正直、話は期待したほどおもしろくなかったし、むしろイラついたんですが、「演歌」をモチーフにしたことについては語りがいがありそうなので星3つにしました。
天海&福田はこれで共演3回目。顔が似てるんでしょうか?


★★  … フツー

「華麗なる一族」(TBS日9)…初回視聴率27.7%

初回90分も使ったわりには展開がスカスカ。
これだけの壮大な設定ならいくらでもワクワクするような対立を提示して「この先どうなるの?」みたいなひきつけができそうなのに、すべて「説明」になっちゃってるのが残念。キャラも生き生きしてないし、セリフにも力が感じられない。音楽と3億円のセットでごまかされた感じ。
井上由美子あたりが脚色したらよかったかもね。
しかし27.7ってすごい数字だなー。
原作はおもしろいはずなので、今後に期待です。

「拝啓、父上様」(フジ木9)…初回視聴率12.9%

倉本聡が苦手なんでなんとも…。初回を見た限りではまだいいとも悪いとも言えません。
業界内で演技の評価がやたらに高い二宮くんがみどころか?

「エラいところに嫁いでしまった!」(テレ朝木9)…初回視聴率16.1%

来た仕事を断らないだけでお台場のマンションに住めるフリーライターなんているのか?…という突っ込みはおいといて(笑)、設定はありがちだけど、夫婦+姑ともすべて浮世離れしているとぼけたキャラなのがおもしろかった。
これも連ドラにするにはネタの持続が厳しい気もするんだけど。
原作はあるから大丈夫なのかな。
にしても、テレ朝木9でこの視聴率は意外。なにがアピールしたんだろうか。

「東京タワー」(フジ月9)…初回視聴率14.2%

この話、なんでそんなに売れてるんですか?
ていうか、無知蒙昧な私は、リリー・フランキーをずっと女だと思っていて、実物を見てショックを受けました。これのどのへんがリリーなんだろうかと(笑)。
見ていて「なんか足りないなー」と思ったんですが、どうやらそれは「幼なじみ」の存在だったようです。
普通、こういう設定だと、故郷に仲の良い幼なじみのかわいい女の子とかがいますよね。で、彼女は「ボク」を好きなんだけど、「ボク」は彼女を妹のようにしか思っていない。彼女は東京に出ていった「ボク」が心配で、3回目くらいで自分もなんかの理由をつけて東京に出てくる。でもそのときには「ボク」は東京の女の子に恋をしていて…みたいな展開。
なんかオカンとボクのつながりばかりがクローズアップされてるのが単調な気がするんですよね。初回が最終回みたいな印象を受けるのもそのためでは?
終始2人の世界しか描かれていないんで、1回で答えが出ちゃってるっていう感じなんですよ。客観性に欠けるというか。自伝ってそのあたりが限界ありますね。
2時間で終わる映画やスペシャルドラマ枠ならいいけど、連ドラにするならもうちょっと人物関係ふくらませないと厳しいかな。


★   … うーん。。。いまいち

「きらきら研修医」(TBS木10)…初回視聴率10.4%

医療ものは数が多いので、未熟な研修医というだけでは目新しさを感じないですね。
初回のテーマ(?)もあまりにも当たり前すぎてどう受け止めていいのやら。
あと小西真奈美もこういう役やるとちょっと演技がうっとうしい…かも。
寺島進は今期出すぎだよ。どこ見てもいるぞ。「寺島を探せ」状態?!

「今週、妻が浮気します」(フジ火9)…初回視聴率?%

どこまでがマジで、どこまでがコメディ(パロディ)なのか判然としなくて困りました。
指揮者が小澤征爾のパロディってことはわかったんですが(笑)。
「電車男」の二番煎じとしては設定が生々しすぎる気が。


以上です。
「花より男子2」「わるいやつら」「特命係長・只野仁」は未見なのではずしました。
皆さんの印象はいかがでしたか?

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プロフィール

HN:
伊万里
性別:
女性
職業:
劇作家・ライター
趣味:
旅行 骨董 庭仕事

著作



「RE>PLAY〜一度は観たい不滅の定番」

Webサイトで連載していた演劇評をまとめて出版したものです。
「演劇って、興味なくはないけど何を選んだらいいのかわからなくて」………ビギナーが感じがちなそんな敷居の高さを取り払うために書きました。
数多い名作の中から「再演されたことのある作品」に絞り、 唐沢がお勧めの25本について熱く語りたおします。ビギナーからオタクまで、全種適用OK!

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