忍者ブログ

古伊万里★新伊万里

劇作家・唐沢伊万里の身辺雑記です

カテゴリー「その他」の記事一覧

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

一代貴族

 一葉会の公演が終わるまで怒濤の日々が続き、終わったら終わったでべつの意味で津波のような日々が続き、気がつけば自分のブログは2ヶ月以上放置状態になっていました。
 もともとそんなに頻繁に更新しているブログではありませんでしたが、2ヶ月放置は我ながらひどいと思う。
 なのに、いまだに定期的に覗いてくださっている皆さん、恐縮でございます m(_ _)m

 なんかなかなか日常生活モードに戻れなかったんですが、今日、久しぶりに観劇してきました。
 アンドリュー・ロイド・ウェーバーの新作ミュージカル「ウーマン・イン・ホワイト」の初日です。
 ロイド・ウェーバーって言えば、パンフ見て知ったんですが、彼が「サー」の称号を得た話は知ってたんだけど、さらにそのあと「一代貴族」の称号を得ていたんですね。
 一代貴族って……なに?! 

 大相撲にも「一代年寄」ってのがありまして、本当は親方を名乗れる資格がある「年寄」の名跡には限りがあって、その「年寄株」を現役引退するまでに取得できなかったお相撲さんは廃業になってしまうんですよ(年寄になれれば相撲協会に残れて定年まで給料がもらえる)。
 で、それを少しでも緩和するためにできたのが「一代年寄」。
 たしか横綱を一定期間つとめて相撲協会に貢献したと思われる力士に与えられるんですよね。これがあれば自分の部屋も開けます。でも一代限定なので、後継者にその名跡を譲ることはできない。かくして名跡が無制限に増えることはない。うまく考えたものです。
 でもなんかせこい。。。
 横綱までいったならそのくらい与えられて当然でしょう。大関でも一定期間以上つとめたならやってもいいくらいだよ。どうせ一代だけならもっと奮発しろよ。

 という話はおいといて。
 「一代年寄」のメリットはわかるんですよ。定年まで給料くれるのは大きいからね。
 でも「一代貴族」のメリットって???
 ロイド・ウェーバーは充分億万長者だと思うし、世の尊敬も集めていると思うし、そうなると単に「名誉」ですよね。
 いや、「単に」っていうのは失礼ですね。すみません。

 べつに「名誉」が無意味だって言ってるわけじゃなくて、日本にも「叙勲」ってありますし、なんか勲章もらうのが「名誉」だってことはわかるんですよ。
 でも「一代貴族」ってそれとは違うニュアンスがあって、「貴族にしてやる」っていう上から目線なのがひっかかります。
 要するに、べつに何をしたというわけでなく、生まれたときから代々貴族の方々がいて、そこからの目線で「あなたは特別に才能もあるし、国に貢献もしたから私たちの仲間に入れてさしあげてもよくってよ」ってことですよね。最初から立ち位置が違うってことですよね。
 しかも「一代」ってわざわざ断るところが……何回も言うようだけどせこい。。。
 「けっ。おめー俺様を誰だと思ってんだよ。しゃらくせえ。そんなもんいらねえよ。そのへんの犬にでもくれてやんな」
 とはロイド・ウェーバーは思わなかったんでしょうか。
 まあ犬にやろうとは思わないでしょうけど。ソフトバンクの犬ならもらうかもしれないけどな。

 「貴族」の仲間入りをすると、どんないいことがあるんだろう。
 園遊会に出るとか……園遊会に出るとか……園遊会に出るとか……(私の想像はそこどまり)。
 日本の庶民にははかりしれないメリットがあるのかもしれませんが、よくわかりません。
 なんか「貴族」というものが、歴史やフィクションの世界にしか存在しないような感覚があるんで、現実で言われると逆に「うそくさい」という印象をもってしまうのかもしれません。
 わかったのは「今でもそんなにありがたがられるものなんだ、貴族って」ということだけ。
 イギリスの階級制度(特に上のほう)は非常に厳密で細かく、イギリス人でもほとんどの人はよくわからないらしいので、私がピンとこないのは当然ですが。

 それにしてもロイド・ウェーバーがねぇ。
 受けちゃいましたか、「一代年寄」を。
 え、違う?
 すいません。まだ疲れが抜けきっていないようです。
 「ウーマン・イン・ホワイト」の感想をアップしようと思いましたが仕切りなおします。

拍手[0回]

PR

「LAN」と書いて「トラブル」と読みます

 ……誕生日でした(過去形)。
 うちのMacは(つか、うちだけじゃないけど)、誕生日になると起動画面で「Happy Birthday!」と表示してくれます。
 Windowsユーザーに言うと「それ、ウィルスだよ」と言われるんですが(笑)。
 ここで「××歳の誕生日おめでとう!」とまで出ると過剰サービスですが、毎年律儀に表示してくれるとなんか嬉しいですね(←まんまとアップル戦略にやられてるやつ)。

 というわけで、最後の「誤算」いきます。
 この誤算の影響にカタがついたのがじつは誕生日の日。
 いやー、大変でした(遠い眼)。

<誤算その3>

 記憶力のよい皆さんなら、品川に引っ越したときにも通信環境を整えるのに苦労したという話はおぼえていらっしゃると思います(忘れた&知らない方は「ウォーターフロントからこんばんは」(2007/2/26の記事)を参照のこと)。
 今回も、引っ越しの翌日にNTT工事(Bフレッツ)の予約を入れてあり、その時点で電話もネットも使えるようになる予定だったんですが、今までの経験上「なにかいやなことが起きそうな気がする」「なにか落とし穴がありそう」と疑心暗鬼になっておりました。
 そしてその想像は見事に当たったのでした。

 1階と2階でパソコンと電話(ともに「ひかり」)を使うことになっていたため、工事にあたっては壁の裏に線を這わせて家中をつなげられるようにといわゆる「宅内LAN」を計画していました。
 その出入り口をどの部屋のどの部分につけるかについても散々チェックしました。
 ところが、その日、工事にやってきた人はその出入り口を確認したとたん

 「空っぽなんですけど」

 と信じられないコメントを。。。
 え? え? どういうこと??
 最初は言ってる意味がよくわかんなかったんですが、どうやらハウスメーカーが引き渡し時にすでに済ませておくべき宅内LAN工事がまだ済んでなかったらしいのです。それが済んでないと、配線工事はできない…と。
 あわててハウスメーカーの営業の人、および工事担当者に連絡したものの、お盆に入っていてつかまらない。会社に事情を話してようやくつかまえてもらったんですが、完全に「うっかりミス」だったようで「すいません」の連呼。「すぐに手配します」ってことで、とにかく2日後にLAN工事にきてもらうことに。
 この日来てもらった工事の人は、結局することがなくてそのまま帰ることになりました。

 2日後、LAN工事の人がきて、工事を済ませましたが、その人がやってくれるのはそこまで。
 NTTの工事はあらためて電話で予約をとって来てもらってくれと言うので、しかたなくNTTに電話。そしたら来てくれるのはさらに4日後だというではないですか。
 この頃になると、さすがに電話もネットも通じないという生活も限界に近づいており、こちらのストレスもマックスに。
 会社がある人は、家放り出して会社に行けばなにもかも揃ってるだろうけど、家で仕事してる人間にとってはそうはいかないんだよ。
 かろうじて携帯でしのいではいたけれど、普段あまり携帯を使わないため、携帯のアドレス帳にはほとんどデータが入ってないし、またそういうときに限って新しい仕事や、込み入ったトラブルがガンガン入ってくるしで、血管きれそうでした。

 そして待ちに待った4日後の日。
 NTTの人が来て配線工事をしてくれたのですが、ここでさらに信じられない発言が…。
 ひかり電話にはひとつの回線で2番号使えるシステムがあって、うちも親と私で番号を分けることにしていたんですが、それがまた「べつの工事になる」っていうんですよ。
 要するに、番号の振り分けをするルータがあって、2つ番号を使う場合は、それぞれケーブルで電話機までつながなきゃならないわけですが、それがひとつは2階で、もうひとつは1階でということになると、どうしてもどっちかはルータから遠く離れてしまうことになります。
 その通り道をまた宅内に作ってやる工事が必要なので、それはNTTに電話して工事の予約をとってくれというんですね。

 はあ?
 ちょっと待ってよ。
 なんでそれ最初に言ってくれないの?
 私はさー、引っ越しの1ヶ月以上も前からNTTに何回も電話して、「ひかり電話なら、品川から杉並にもってきても番号が変わらないこと」「番号を2つ使いたいこと」「品川のマンションでは宅内LANは無理だけど、杉並は新築なので宅内LANができる。だから線が見えないようにつなぎたいこと」などについて散々説明して確認をとったよね。
 最初のLAN工事が済んでなかったのはNTTの責任じゃないけど、そのあとの工事については「全部で何回かかる」とか、「この工事とこの工事はべつの日程になる」とか、最初に教えてくれればその時点でいっぺんに予約とることができたのに、なんでひとコマずつしか進めないわけ?

 忙しさもピークのため、かなりムカムカしましたが、工事に来ている人に文句をいってもしかたないので、しかたなくまたNTTに電話。
 「とにかくなるべく早く来て!」と頼んだのですが、こちらも毎日家にいずっぱりというわけにはいかないため、予定が合わず、なんだかんだで追加工事はさらに9日後に。
 とりあえず、ネットと電話1回線(当然、親の電話が優先)は通じるようになったけど、9日は………長いよ……。

 後日談。
 9日後に工事にきた人に、「あのー、以前弟がうちにいたときに使っていたNTTの回線があそこの電線にひっかかったまま放置されてるんですけど、あれなんとかしてもらえませんか」と言ったら、「それはこちらでは勝手にはできかねます。NTTに電話して工事の予約を(以下同文)」という答えが……。
 ………もう放置のままでいいです。

 一方、インターネットの設定のほうも案の定手間取り、またまたサポートのナビを頼る羽目に。
 今回はわりとすぐに電話が通じたし、設定に失敗した原因もIDの入力ミスという非常に古典的なものだったので、まあそれはよかったんですが、今度はプロバイダのサポートから「マンションから一戸建てに変更になったという連絡がNTTからきていない。連絡するように伝えろ」と言われ、NTTにかけたら「それはこちらから言う筋合いのものではない。あんたから言え」と言われ、「引っ越し前にNTTにかけたときはこちらがすることはもう何もないからと言われたはず」と言ったら「それはなんという担当者だ」ときかれ、「はあ? つかそんな何ヶ月も前の電話に出た担当者の名前なんて記憶しとるかボケ!」とぶちきれ、「もういい。あんたには頼まん。こっちが直接するから」と電話を切り、結局自分で手続きしました。
 なんかもうこの日1日だけでかなり頭に血がのぼり、実際に血圧計で血圧測ってみたらいつもより30ポイントくらいあがってました。
 やべー、まじで血管切れかかってたかも。

 てなわけで、ネット不通状態は9日間におよび、自分の電話にいたっては引っ越し後16日たってようやく使えるようになった次第。
 ネットも電話もアナログだった時代は、引っ越し後の通信環境ったってあっという間に整えられたものですが、環境が進化すればするほどハードルが多くなっていきますよね。

 とはいうものの、今回のケースは「人災」によるところが大。
 実際は、工事に来た人も、電話に出た人も、個人個人は全然感じ悪くないし、むしろ親切ですらあったんですよ。
 なのに、全部ひっくるめてこれだけ不親切な印象を与えるっていうのがすごい。
 個人が親切でも、システムが不親切じゃ意味ねえんだよ。
 …ということを痛感した引っ越しでした。

拍手[0回]

かくも長き不在の末に

 引っ越して2週間……。
 さすがに仮住まいのときのようにすぐには落ち着きません。
 やることがあまりにも多すぎて、AにとりかかるとBが気になり、BにとりかかればCが気になり……といった具合で、なにをやっても「こんなことしてる場合じゃない」「他にもっと優先してやらなきゃいけないことがあるはず」と浮き足だってしまい、結局どれも中途半端なまま疲れてこんなところでブログ書いてます。
 はい。一番「今、やらなくてもいいだろう」ってことやってます。すいません。
 でも、この調子だと、落ち着く頃には引っ越し当初の話も印象が薄れてきてしまいそうなので、今書かないと……ってことで、続きです。

<誤算その2>

 品川に仮住まいしたとき、最も困ったのは「食料調達」です。
 新しく開発されたエリアなんでしかたないんですけど、運河とマンションばっかりで、近くに商店街やスーパーがないんですよ。
 歩いて数分の場所から品川シーサイドの「ジャスコ」まで無料送迎バスが出ていましたが、それだって片道15分かかります。
 引っ越してまもなく、徒歩7分くらいの場所に「マルエツ」ができたため、まあかろうじて日常の食材はそこで調達できるようになったんですが、それでも「あ、薬味の茗荷がない」とか、「このパスタはズッキーニがほしいんだよな」とか、「きのこ類が何もない」とか、ピンポイントで特定の食材がほしいときに、それだけのために14階から下まで降りて、さらにいくつも大きな横断歩道を横切って「マルエツ」まで行くかって言われたら行かないわけです。
 その点、杉並にいたときは徒歩1分以内の場所にスーパーがあったので、「ちょこっと買い」が気楽にでき、料理好きとしてはかなり恵まれた環境にありました。
 「ジャスコ」や「マルエツ」のような巨大スーパーじゃないので、品揃えに物足りなさはありますが、日常的に使う野菜など、消耗度の高い食材の調達には充分の規模でした。

 たしかに、品川駅まわりには外食できるお店がいっぱいあるし、ちょっと歩けば天王洲アイルのおしゃれな店には行けるし、その点ではとても便利でした。
 杉並じゃ、外食しようったって徒歩圏内に気の利いた店なんて1軒もないし。
 ただ、うちの家族は、少人数とはいえ、在宅率と自炊率がかなり高いので、スーパーが近くにあるかどうかは非常に大きな問題だったんです。
 品川暮らしが終わりに近づくにつれて「ああ、この夜景ともお別れなんだ」とか「このお店の××も気軽に食べられなくなるな」などの心残りがたくさん出てきましたが、「今度からはスーパーが近くなる」という点だけは楽しみでした。

 まあ、ここまで話せばオチは見えると思うんですが…。
 そう。帰ったらつぶれてたんですよ、そのスーパーが。
 しかもですよ。引っ越してきた前日なんですよ、店仕舞いした日が。
 これって……いやがらせ??
 そのショックたるやすごかったですよ。
 もう世界が終焉を迎えたくらいのショック。
 思えば、今までうちはそのスーパーでかなりの量の買い物をしていたので、うちが半年間よそに行ってしまったことで売り上げが激減し、一気に経営状態がおもわしくなくなったのかも。
 うぅ。ごめんよ。うちが仮住まいなんてしたばっかりに。。。

 しかし、そうなると近所の人たちにも「なぜこんなになるまで手をこまねいて見ていたのか」「もっとなんとかしてやれなかったのか」「きみたち、ちゃんと料理してたのか?」という憤りがわいてきます(笑)。
 「ほんと、あそこのスーパーがなくなって痛手だわ〜」というご近所さんを目撃するたびに「そこまで追いつめたのはあんたじゃないのか?」という思いがメラメラと(←見当違い)。
 あー、戻ってくるまでは「あんなしょぼいスーパーでも、何もないよりは便利だよね」とかひどいこと言ってたのに、そんな過去はきれいに忘れて、今は鎮魂の思いでいっぱいです。
 あのスーパーをこんなに愛していた自分にびっくりです。

 ていうか、愛していたのはそのスーパーというよりは、「そこの場所にスーパーがあること」なので、つぶれたあとにべつのスーパーができれば全然OKなんですけどね。
 毎日そこの前を通るたびに、またスーパーが入らないかと未練がましく廃屋を覗き込んだりしているのですが、今のところその兆しはまったくありません。
 それどころか、向かい側に羽振りの良い塾があるので、そこの塾が借りるんじゃないかという一抹の不安が……。
 塾なんて、うちにとってはなんの旨みもないので、絶対にやめてほしい。せめてなにか食べられるものにしてくれ。。。

 というわけで、「今度はあのスーパーがあるから(品川と違って)食料はなんとでもなるね」と調味料も食材もことごとく空にして身軽に引っ越してきた私たちは、「閉店」のお知らせに仰天し、急遽品川から持ってきた腐りかけた野菜などを調理して生きながらえたのでした。

 今は、徒歩15分くらいの大きなスーパーに車で行って「まとめ買い」か、徒歩5分の小さなスーパーでの「補足買い」でしのいでいます。
 いずれも距離的にはそれほど遠くなさそうに見えますが、坂をのぼって下りてという難所(?)を越えなければならないため、見た目より遠く感じます。
 引っ越し後はただでさえ片づけでエネルギーが奪われるので、食料の調達にはできるだけエネルギーを使いたくなかったのに。。。。

 失って初めて知る存在の大きさ……。
 これが一番の誤算だったかも。

拍手[0回]

カウンタ

カレンダー

03 2025/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30

プロフィール

HN:
伊万里
性別:
女性
職業:
劇作家・ライター
趣味:
旅行 骨董 庭仕事

著作



「RE>PLAY〜一度は観たい不滅の定番」

Webサイトで連載していた演劇評をまとめて出版したものです。
「演劇って、興味なくはないけど何を選んだらいいのかわからなくて」………ビギナーが感じがちなそんな敷居の高さを取り払うために書きました。
数多い名作の中から「再演されたことのある作品」に絞り、 唐沢がお勧めの25本について熱く語りたおします。ビギナーからオタクまで、全種適用OK!

お天気情報

ブログ内検索

アクセス解析

バーコード

Copyright ©  -- 古伊万里★新伊万里 --  All Rights Reserved

Design by CriCri / Photo by momo111 / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]