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古伊万里★新伊万里

劇作家・唐沢伊万里の身辺雑記です

カテゴリー「旅行・レジャー」の記事一覧

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箱根は春爛漫!

 体調が悪いなか、1泊2日で箱根の温泉に行ってまいりました。
 箱根は2年ぶりです。
 というのも、昨年は一年間、南西方位が「暗剣殺」で使えなかったので。
 「行けない」と思うと行きたくなるもので、去年は何回も「箱根行きたい」「富士山見たい」という衝動にかられましたがぐっと我慢。
 その代わりに吉方位となる北方位の鬼怒川にせっせと通いました(せっせと行っても2回だけだけどね)。
 今年は逆に北方位が「暗剣殺」になり、南西が行けるように…。
 というわけで、ようやくおまちかねの箱根に足を運んできました。

 このところ、雨がふったりやんだりの悪天候が続いていましたが、箱根に行った2日間だけは奇跡的にお天気に恵まれました。
 2日目の朝にはホテルから富士山も見えて大満足。


 ただ、意外だったのは、平日なのに予想した以上に観光客が多かったこと。
 宿泊したホテルもほぼ満室状態だったようですし、温泉の露天もいつ入りにいっても大入り満員でした。
 観光スポットもどこへ行ってもそこそこ混んでたんですが、今回はやけに外国人観光客が目につきましたね〜。
 特に中国人(台湾人かもしれないけど)。
 中国語、かなりやかましいんで、聞いてるだけでへとへとになりました。

 以下、まわった観光スポットです。
 まず、1日目は強羅でお昼を食べてから「湿生花園」へ。
 私はここ初めてです。来たのかもしれないけど少なくとも記憶にないくらい昔だと思います。
 いや〜、気持ちよかったわ〜。
 もし数ヶ月前だったら、「ふーーーーん」で終わったと思うけど、うちは今未曾有の「植物フィーバー」を迎えているので、こんなに植物がいっぱいあるだけで鼻血が出そうでした。
 最近、自分ちの庭を造って、ちょっとばかし植物の名前を覚えたものだから、知ってる名前の植物を見つけると嬉しくてしょうがないんですよ。

 今、一番かっこいいなーと思うのは「植物の名前をたくさん知ってる人」。
 大人として、「植物の名前がわかる人」になりたいというのが目下の目標です。
 「わーい、きれいなお花〜!」
 だけだとなんかおバカっぽいけど、
 「ああ、エニシダがもう咲いてるんだ。きれいだね」
 というように具体名がさらっと出たらメチャメチャかっこいいじゃないですか。
 まあエニシダは簡単すぎるけど、もっと舌かみそうな名前の植物とかね。
 さらっと言ってみたいよね。
 てことで、園芸店の店員のオヤジのウンチクをきくだけで、そこらのイケメンよりかっこよく見えてしまうこのごろです。
 園内に本格的に花が咲き始めるのは5月以降とのことでしたが、今でもけっこういろいろな花が咲き始めていました。
 園内に置かれたノートに「花が咲いてなかった。花のない時期は入園料を無料にしてほしい」という来場者のコメントがあって、笑ってしまいました。
 気持ちはわからないではないけど、維持費なんだから払ってあげてね。

 


 本当ならミズバショウの見頃でしたが、今年は咲き始めが早かったようで、ほとんど終わりかけていました。
 やっと見つけた生き残りがコレ。


 こちらは山吹。


 山吹、レンギョウ、ユキヤナギあたりは今が最盛期。
 それに桜(箱根はソメイヨシノよりもマメザクラが多い)、ハナモモもけっこうまだ咲いてます。
 あと、名前わかんないんだけどツツジの一種のような花木。いわゆる庭によくある低木のツツジじゃなくて文字通り「木」なんですけど、すごくいっぱい咲いてました。

 「湿生花園」の次は「ポーラ美術館」へ。
 箱根にはたくさんの美術館がありますが、ここはどちらかというと「テーマを絞った」というよりは「近代以降の代表的な作家の絵画をまんべんなく網羅した」という感じの美術館。
 それぞれの作家の絵は数点ずつしか出ていないけど、収蔵している作家の数はかなり多いほうだと思います。
 それも遠くから見ても一目で「あ、××だ」とわかるようなメジャーな作家ばかりなので、ビギナーでも充分堪能できます。
 内容はよかったんですが、ただひとつ不満だったのは照明の暗さ。
 絵を傷めないようにという理由はわかりますが、もうちょっとなんとかなんないのかなあ。
 ヨーロッパの美術館はけっこう自然光をとりいれた状態で鑑賞できるところが多いけど、日本の美術館って窓がなくてピンスポあてるタイプの展示方法が多いので、ますます光量に神経質になるんでしょうね。
 照明の技術もいろいろ進化していると思うので、絵を傷めずに明るくできる美術館用の照明って開発できないものでしょうか。
 まあ、百歩譲って絵は暗くてもしかたないにしても、説明のプレートに当たる光まで暗すぎるのには閉口しました。読みにくいったらありゃしない。
 美術館の方はぜひご一考のほどを。
 とここまで書いてからポーラ美術館のサイトに行ったら「展示室照明は美術作品が最大限美しく鑑賞できるよう、最新の光ファイバー照明を採用」とありました。
 うーーーん。最新でもこんなものなのか。ちょっとがっかり。
 天井から緑と光が注ぎこむ吹き抜けのロビー(森の生態系を壊さないよう、建物のほとんどの部分が地下に造られている)は空間の広がり方に工夫があってとても洗練されていました。

 

 2日目にまわったスポットについてはまた次回。

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皇居東御苑ウォッチング

 寒かったり、暑かったり、春らしく不順な気候が続いていますが、いろいろな花が一斉に咲き始めるとそれだけでなんだかウキウキしてきますね。
 新しい家に移ってから急に「花と緑」関係に興味を持ちだした私は、晩秋くらいから観葉植物を育て始めましたが、冬の間はさすがに動きがなかったものの、最近は新芽がボコボコ出てきました。
 新芽っていいですね〜。観察しているだけで癒されます。
 さらに、同じ頃にベランダのコンテナに植えた球根も花を咲かせました。



 やっぱり春はクロッカスですね!
 最初に花が開いたのを見たときには月並みですけどすんごい嬉しかったですよ。なんか冬の間はとても咲くような気がしなかったんで。
 やっぱ時期がくればちゃんと咲くんだ、花って。と当たり前のことに感動したりしました。
 が!
 同じ時期にクロッカスの後ろに植えた水仙が全然咲かない。
 葉っぱはかなり早い時期から出てるんですが、そこから先がとまっちゃっててどうにもこうにも動かないんですよ。
 同時に楽しめると思ったのに、これじゃクロッカスが終わっちゃうじゃん!
 レミゼ貧乏さんに話したら、「うーん、なんか壁にぶちあたってるんだろうねぇ」としみじみ言われました。
 いったいなにが起こったんだ、水仙!
 人生山あり、谷あり。固まりたくなるような日もあるだろうが、早く壁を乗り越えて咲いてくれ!

 というわけで、続きの「皇居散策編」にいきたいと思います。
 その前に、ランチの内容をご紹介。
 お昼はちょっと早いけど11時にとりました。場所は、丸ビル内のベトナムフレンチのお店。ご存じの通り、お昼時の丸ビルは大変混み合うので、早めにランチタイムにするほうが無難だろうと思い、午前中のバスツアーは11時前に終了するようにプランニングしたのです。
 店内の雰囲気はコロニアル風で落ち着いた内装。東京駅に面したカウンター席で食するベトナムフレンチは大変美味でした。
 生春巻き好きの私は、特に前菜の生春巻き3点盛りにうっとりでした。
 これに肉料理か魚料理、フォー、デザート、ロータスティーがついて2500円也。

 

 
 1時頃、満腹になったところで、「皇居散策」に向かいました。
 皇居は、いくつか一般公開されている区域がありますが、今回訪れたのは「東御苑」(←クリックすると園内見取り図にとびます)。
 今回は、東側の大手門よりスタートし、北側の北詰橋門でゴールするコースをとりました。
 下の写真は、大手門と、大手門前から見た桔梗濠の写真(東京タワーがうっすらと見えます)。

 


 入口で札をもらって中へ。
 おお……緑が多い!
 季節が季節なので、落葉樹はほとんど丸裸でしたが、それでも東京のど真ん中にこんなに緑が多く残っているのかと驚きました。
 東御苑はさながら「リアル植物図鑑」です。
 その季節に咲く代表的な植物はだいたい揃ってるという感じ。
 あらかじめ、ネット上で「今、咲いている植物」の一覧をプリントしてきたので、それを見ながら植物をチェック。
 まず、注目したのは、近日中にうちの裏庭に植えようと思っている「アセビ」と「沈丁花」です。
 沈丁花は1カ所しか咲いてませんでしたが(それもピンクのみ)、アセビはかなりあちこちに咲いていました。
 沈丁花はわりとどこででもみかけるのでどんな花かわかってるのですが、アセビはあまりなじみがなかったので、この機会にじっくり観察しました。
 なかなかかわいいです。
 特にピンクがすごくかわいい!
 逆に、沈丁花はピンクよりも白のほうがすっきりしててきれいな気がするので、白沈丁花とピンクアセビのコンビもいいかもしれないなあ。
 でもアセビは「馬が食べると苦しむ」と言われるように、有毒植物で、草食獣は絶対に食べないらしい。かわいい顔してけっこうこわいです。



 


 ひき続き、早春の花々をお楽しみください。
 上段左はカンザクラ。右はウメ。
 中段はヒュウガミズキ。
 下段左はクサボケ。右はミツマタです。

 




 


 ミツマタは紙の原料になる花で、紙幣に使われていることは有名です。
 名前の由来は文字通り枝が3つに分かれているから。
 他にはキブシとか、コブシとかが満開でした。

 しばらく行くと、ニノ丸庭園と呼ばれるエリアに出ました。
 ここでは池を中心として、椿や水仙などが咲いていました。
 水仙、こんなに咲いてんじゃん!
 くやし〜〜!



 ふと見ると、そばに沼が干上がったような場所があり、そのあちらこちらに「これから咲くつもりですけどなにか?」といった風情の「芽」が出ていました。
 そこにたっている札の名前がおもしろい。なんというか風流なんですよ。
 「葵の上」「古希の色」「剣の舞」「江戸自慢」などなど、何十という数の気になる名前の札が立っています。
 特にツボだったのが「深窓の佳人」。すごいなー。どんな箱入りなんだよ。
 はたしてこれらの群はなんの植物なんだろうか。。。。
 気になりつつ帰った私はネットで調べてみました。
 ………あった!
 答えは「ハナショウブ」でした。
 なんでも、「ハナショウブ」の品種改良は江戸時代にかなり盛んに行われていて、中でも「江戸系」と呼ばれる江戸で改良された種類がここに残っているらしい。
 気になる「深窓の佳人」の素顔も載っていました(笑)。さすがに品がありました。
 それにしてもハナショウブの品種ってこんなにあるんだ〜。
 奥が深そうだ。。。
 開花期は6月上旬から7月上旬にかけてとあります。
 その頃になったら「ハナショウブツアー」に行ってこようかな。
 この子たちがどんな花を咲かせるのか、見てみたくなりました。
 「大神楽」の将来がちょっと心配なんですが(↓)。

 


 この他、「都道府県の木」というコーナーがあって、たとえば松だったら「愛媛の松」とか「琉球の松」などちょっとずつ形が違う松が並んでいるんですけど、ここがけっこうおもしろかった。
 地域によって少しずつ品種が違うのが興味深いです。

 最後に東御苑のみどころをご紹介。
 それはここ。あの「松の廊下跡」です。



 今は説明の立て札が立っているのみで、なんの片鱗もありませんが、この場所にあったことはたしからしい。
 なんか松が植わっていたりするので、「そうか。松が植わっていたから『松の廊下』なのね」とか誤解しそうですが、実際は襖絵に松が描かれていたので「松の廊下」と呼ばれていたんだそうです。
 この松は絶対狙って植えたね(笑)。

 立て札には、歌舞伎「仮名手本忠臣蔵」の「松の廊下シーン」を描いた錦絵が載っていて、レミゼ貧乏さんと「絶対ここの前でこれの真似して写真撮ってる人いるよねー」という話になり、そのうちに絵を見ながらキャスティングにまで発展しました。
 以下、関係者にしかわからない内輪受けネタですが、ご容赦ください。

 吉良→K先生
 浅野→A先生
 浅野をとめる侍→Kさん
 吉良が助けを求める侍→Sさん
 柱の影から見守る坊主→Hさん



 なんだかんだで2時間が経過し、北詰橋門を出た時刻は3時に。
 ちょうどその頃から雨がポツポツ降り出してきたので、竹橋の毎日新聞本社ビル内のスタバに入り、長々お茶をしてからツアーはお開きになりました。

 いやー、疲れたけど充実した1日でした。
 植物なんて今までまったく関心なかったけど、いざ自分ちの庭を造ろうと思ってプランを立て始めると、植物見るのが楽しくてたまらない。
 今後も季節ごとに訪ねたいスポットです。

 まだ本格的に花が咲いていないせいか、園内は人が少なく、たまにいても外国人ばかり。なんかもったいないなー。
 レミゼ貧乏さんは、枯れ木が多いことを気にして、「あのー、今はこんなだけど、この子たち、こんなもんじゃないんです。もっと暖かくなったら、もっともっときれいになるんです…って言い訳しにいきたいね」とつぶやいていました(笑)。

 長くなりましたが、2回にわたってお送りした「丸の内ツアー」、いかがでしたか?
 今後もおのぼりさん気分全開で、“知らなかった東京”を体験していきたいです。

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丸の内まるごとバスツアー!

 東京は桜も開花宣言が出ていよいよ春本番です。
 先日、レミゼ貧乏さんと、“東京ど真ん中ツアー”を体験してきました。
 プランとしては、まず午前中に2階建てオープントップバスに乗って皇居のまわりを1周するツアーに参加、午後は皇居の東御苑で植物を見ながら散策……という内容。
 両方とも前から一度行ってみたい(乗ってみたい)と思っていたもので、当日は遠足気分でウキウキでした。
 以下、写真とともにレポートを公開いたします。
 写真は私が撮ったものとレミゼ貧乏さんが撮ったものがまじっています。レミゼ貧乏さん、写真提供ありがとうございます。

 お天気の予報は曇りのち雨。
 結果的には東御苑を出た3時前後に雨が降り出したので、晴れは望めなかったものの、どうにか雨は回避できました。
 当日は、9時半に東京駅丸の内南口前にあるスカイバスカウンター(丸ビルの横の建物)に集合。
 スカイバスツアーは、当日参加でも空席があればOKですが、私たちは念のために2日前に電話で予約を入れていました。
 予約した場合は30分前までにカウンターで手続きをしなければならないので、ちょっと早起きしなければなりませんでしたが、整理券を発券してもらったら、あとは10分前に乗り場へ行けば並んでいる人よりも優先的にバスに乗せてもらえます。
 平日だし、天気もいまいちだし、春にはまだちょっと早いし……ってことで、それほど混んではいないと思ってましたが、私たちの整理券はなんと1番と2番!



 よもや……貸し切り???という期待もよぎりましたが、10分前に行ったら10人くらいの人が並んでいました。
 整理券を見せたらすぐに「どうぞ」と言われたので、「どのへんの席がいいですか?」とお勧めのロケーションを聞いたら、「皇居は左側なので、左の席が良いと思います。あと、前方のお席は屋根があるのでちょっと暖かいです」とのこと。
 たしかに、オープントップと言われたら誰もが最前列が一番眺めがいいと思われるでしょうが、このバスは写真を見ていただければわかる通り、最前列だけオープンじゃないんですよ。
 どうせならオープンを楽しみたいので、私たちは真ん中へんの左側の席を選びました。



 10:00。いよいよ出発。
 最初の感想。えーと……これから乗る方のために正直に言います。

 寒いです。

 オープントップバスって香港でも乗ったことがあるんですが、そのときはそれほど地上を歩くときとの体感気温の差は感じませんでした。
 なので今度も侮っていたんですが、いや、走り始めたらやっぱ寒いわ。
 まあ考えてみれば風を切って走るわけですから寒いのは当たり前なんですけどね。
 それなりに防寒はしてきたつもりでしたが、とにかく顔が寒い。もう少し重装備のマフラーを用意してくるんだった。あとマスクね。
 でもこれが夏となると今度は日差しの強さに頭がクラクラするんだろうな。
 けっこうちょうどいい気候で乗れるのはごくわずかかも。

 さて。
 まずは、東京駅丸の内南口からお濠に向かってまっすぐに延びる通り(行幸通り)を走ります。
 ここからはコースマップをご覧になりながらお読みください。
 ここでは街路樹が、頭のすぐ上に覆い被さるように迫ってきます。
 今はご覧のように枯れ木ですが、新緑や紅葉の季節はすごい迫力でしょうねぇ。枝越しに見える高層ビル群というのもまた一興ですが。



 お濠(和田倉門)につきあたったところで内堀通りを右折。
 すぐに右手に消防庁のビルが見えてきます。
 「119番」にちなんで「建物の高さも119m」というトリビアをガイドさんからきいて、レミゼ貧乏さんと思わず「へぇ〜」の合唱。
 その後、毎日新聞社のある竹橋を通って千鳥ケ淵へ。
 千鳥ケ淵の桜はまだですが、途中、ソメイヨシノがすでに開花している場所もありました(その日は開花宣言が出る3日前でした)。
 そのままバスは皇居の西側にあたる国立劇場付近へ。
 桜といえば千鳥ケ淵が超有名ですが、じつはこの国立劇場の前庭にある桜も有名で、珍しい品種がたくさん揃っていて隠れた名所と呼ばれているそうです。
 毎年、桜の時期になると、床机(しょうぎ)と野点傘(のだてがさ)を並べたお休み処が設置されるとのこと。風流ですねぇ。

 ここで井伊直弼の話が始まったので、「ああ、“桜田門外の変”の話ね」と思って聞いてたら、「井伊大老はこのお屋敷から江戸城登城のため桜田門へと向かったのでございます。このお話の続きはまた後ほど」といきなり途中で「To be continuedモード」で打ち切られてしまい、あと数十メートルで桜田門ってところでバスはぐいーんと右折。
 「さて、前方には国会議事堂が…」と何事もなかったように話を続けるガイドさん。
 え〜、井伊さんはどうなっちゃうのよ。井伊さん、どうでもいいわけ?
 いや、結末知ってるからいいけど、こんな切られ方したら知ってても気になるじゃん。
 なんで結末を隠すんだよ。貴様は幕府の関係者か。
 なんでここで右折したのか、理由はすぐにわかりました。
 コースマップを見ていただければわかる通り、このあたり一帯は国の中枢(官公庁)がかたまっているいわゆる霞ヶ関エリアなので、それを紹介するために一瞬寄り道というか遠回りをしたんですね。
 「わー、外務省だ」
 「東京地裁だー」
 「警備の人がいっぱいいるー」
 「このへんは桜もけっこう咲いてるねー」
 などなど、省庁チェックで喜んでいたら、ちょうど桜田門の前に戻ってきたところで、またいきなり「この桜田門の前で待ち受けていた浪士たちによって暗殺されてしまったのです」と話のオチが……。
 いや、臨機応変なのはいいことだけど、この構成にはちょっと無理があるのでは?
 
 ちなみにこれは警視庁。
 「踊る大捜査線」でよく出てきたアングルはこれ。



 この東京駅そっくりの赤レンガの建物は法務省。
 前々から「このレトロな建物はいったい何?」と興味があったんですが(遠目で見るだけでそばまで寄って見たことがなかった)、「法務省」だったんですねー。
 正確に言うと旧法務省で、現在の法務省は隣のビルの中。
 設計者はドイツ人で、明治時代の建物だそうです(重要文化財)。



 はい。こちらは国会議事堂です。
 さすがに警備がものものしいです。
 てっぺんのピラミッド部分は、一回落雷で焼失し、建て直したので、そこだけ色が新しいそうです。
 向かって左が衆議院、右が参議院。平等を表すために建物は左右まったく対称に造られているとのこと。



 さて。
 再びお濠端の道に戻り、バスは日比谷方面へと向かいます。
 日比谷通りとぶつかる角には、最近建ったペニンシュラホテルが(下↓の写真の一番右の建物)。
 一番高いお部屋は1泊約100万とか。
 ここのホテルのドアボーイは、スカイバスが通ると手を振ってくれることがあるらしい。この日は……やった! 振ってくれましたー。こっちも手を振り返したんで写真を撮る暇はありませんでしたが。
 左端の白い建物は、戦後GHQが本部を置いたという第一生命ビル。
 皇居に面したその最高のロケーションを見て、レミゼ貧乏さん、思わず一言「さすがにいいとこに目をつけるよね〜」。
 まあ、1泊100万のホテルの隣ですからね(当時はなかったけど)。
 右隣は帝国劇場だし。劇場街も近いし、観劇にも便利だしいいよね(←GHQが何しにきたと思ってるんだよ)。



 ここからJRのガードをくぐって、有楽町マリオン→数寄屋橋を通り、銀座四丁目の交差点へ。
 さすがにこのあたりはすごい人混みですが、オープントップバスが気持ちいいのはこういうときです。
 今までは、私もあの人混みの中にいてこの赤いバスを「いいなー。乗ってみたいなー」と思いながら眺めていたわけですが、今日は逆の立場。「いいでしょう〜。乗ってみたいでしょう〜」という文字通り上から目線で鼻高々です。

 休日は銀座通りより先の通りを左折するんですが(銀座通りは歩行者天国になるからか?)、この日は平日なので銀座通りをそのまま左折。ミキモトなど、老舗の並ぶ通りを走り抜け、一丁目(京橋)方面へ。
 この写真(↓)は銀座一丁目付近から四丁目方面を振り返った図。すべての信号が一斉に赤になっているさまが確認できます。



 京橋付近で右前方におもしろい広告塔が…。
 ここはアサヒペンのビルですが、このペンキ缶の広告塔、歩行者目線だと上のほうの細工がよく見えないのですが、2階建てバスからはこの通りばっちり見えます。
 くるくる回転しているのは「営業中」っていう意味なんですって。これトリビア。

 


 ここでもう1回、JRのガード下をくぐっていくのですが、これが思わぬクライマックスでした。
 というのも、ここのガードの高さは3.8m。スカイバスと同じ高さなんです。
 ここを一気に通過していくスリルはちょっとした遊園地のアトラクション気分。
 思わずおとなげなく「きゃ〜〜〜っ!」とか絶叫しちゃったよ。
 ではその臨場感を皆さんも一緒にお楽しみください。

 


 バスは再びお濠方面に向かい、今度はそのまま皇居前広場の中まで入ります。
 お正月の一般参賀のあるあそこね。
 このへんは黒松がいっぱい植わってるんですが、このお値段は相当なものらしいですよ。中にはン千万のものもあるとか。
 お昼寝してる人もいっぱいいました。曇ってるのに。。。



 そのまま北上し、最初の地点(和田倉門)に戻りますが、このまま東京駅には行かず、南下して帝劇の前を通ってからゴール。
 この写真は法務省…じゃなくて(笑)終点の東京駅です。
 お疲れさまでした!



 しめて45分間のドライブでしたが、時間の長さといい、お値段(1200円)といい、かなり内容充実で、東京観光にいらした方も、東京在住の方も、もれなく楽しめること間違いなしです。
 季節によって楽しみもいろいろ違ってくるので、1回と言わず何度でも乗りたいです。
 もし東京に遊びに来られる方がいらっしゃったらぜひ私に声をかけてくださいね。おつきあいさせていただきます(笑)。

 長くなったので、後半の東御苑散策編はまた次回。
 最後におまけ写真を1枚。
 バスの中でレミゼ貧乏さんが「ねえ、あれ見て見て」と騒いでいたのを見たら、なんと「洋服の上に浴衣を着た謎の外人」が丸の内を闊歩しているではありませんか。
 そのときはバスの上から眺めてうけてただけだったんですが、バスを降りて歩いていたら、なんとなんとその外人さんを再び今度は至近距離で発見しました。
 あわててレミゼ貧乏さんと写真を撮ろうとしたのですが、あまりに突然だったので準備ができず、何枚か柱の写真とか撮ってしまいましたが、なんとか最後に後ろ姿だけ収めました。後ろから見てもあんまりおもしろくないんですが。
 これってやっぱりどう見てもホテルで出る浴衣だよねえ。従業員の人に頼んでもらってきたのか……黙って持ってきたのか……気になります。



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プロフィール

HN:
伊万里
性別:
女性
職業:
劇作家・ライター
趣味:
旅行 骨董 庭仕事

著作



「RE>PLAY〜一度は観たい不滅の定番」

Webサイトで連載していた演劇評をまとめて出版したものです。
「演劇って、興味なくはないけど何を選んだらいいのかわからなくて」………ビギナーが感じがちなそんな敷居の高さを取り払うために書きました。
数多い名作の中から「再演されたことのある作品」に絞り、 唐沢がお勧めの25本について熱く語りたおします。ビギナーからオタクまで、全種適用OK!

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