古伊万里★新伊万里
劇作家・唐沢伊万里の身辺雑記です
カテゴリー「医療・健康」の記事一覧
- 2025.04.06
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- 2005.05.14
呼吸機能検査の醍醐味
- 2005.03.23
卵酒マイスターへの道
- 2005.02.24
ただいま、戦後復興中
呼吸機能検査の醍醐味
最近、喘息の傾向が見られるので、思い切って呼吸器内科に行ってきました(いつも近所の医者にその場しのぎの薬をもらってお茶を濁していたのですが)。
で、検査の中に「呼吸機能検査」というものがあったんですが…。
この検査は20年近く前にもやったことがあるのですが、数ある病院の検査の中で最もユニークな検査のひとつと言えるでしょう。
何が変わってるって、一番おもしろいのは、これが
努力が反映される検査
だということです。
たとえば血液検査やCT検査は、本人が頑張ったからといって結果がよくなるものではないですよね。
もちろん、普段の食生活に気をつけて数値が上がらないようにするとか、そのくらいの努力は影響しないこともないですけど、その場で頑張ってなんとかなるっていうたぐいのものじゃない。
私の知る限り、その場で頑張って結果をよくすることができる検査は「視力検査」と「呼吸機能検査」ぐらいです。
「視力検査」は「文字を判読する」という努力を放棄したらそこまでで、「はっきりは見えないけど、なんとなく『い』のような気がするのでとりあえず言ってみよう」といった「ダメもと精神」の積み重ねで意外といい線までいけてしまうことがあります(まあ、視力の場合、検査の結果だけ良くても意味ないんですけど)。
「呼吸機能検査」も「ここまで」と思ったらそれまでで、「ここまで」と思ったところからどのくらい頑張れるかが勝負。そういう自分の「根性」や、「自分で自分を誉めたい頑張り」が数字にダイレクトに反映されるところが、「受け身一方」の他の検査とは大きく一線を画すところです。
「呼吸機能検査」ですることは、「息を吸う」「息を吐く」「息をとめる」の3つだけ。これに「勢いよく吐く」とか「長く吐ききる」とか「普通の呼吸から合図とともに一気に吸う」とかバリエーションが加わり、肺や気管支などのいろいろな機能がわかるようになっているんですが、この中で最も重要なのが「吐く」動作。
限界まで「吐く」というのは非常にエネルギーのいる行為なので、自分で自分の限界をはっきりと認識することができません。そのため、検査技師は横で「吐き続ける」被験者を激しく励まし、記録に挑戦する意欲を煽り続けます。
約20年前の検査で初めてこれを見たとき、私は検査技師のあまりのボルテージの高さに「励まされる」というよりも「怯えて」しまいました。
だって「吐く」直前までは冷静な調子で声をかけているのに、吐き始めたとたん、スイッチが入ったように人格が豹変し、
「はい。吐いて、吐いて、吐いて、吐いて、吐いてぇぇ〜〜!! そうそう。まだいける、まだいける。そうそう。もうちょっと。頑張って、頑張って。もう少し。吐いて、吐いて、吐いて<以下リピート>」
と、耳元で叫び続けるんですよ(ある意味、これだけのセリフを一気に叫ぶのも肺活量いるよなー)。
で、吐き終わると「はい。けっこうです」ってまた普通に戻るの(笑)。
最初は、単にこの検査技師が「励まし系キャラ」なのかと思ってたけど、そうじゃなくて、これは「呼吸機能検査」のマニュアルにちゃんとあるらしいんです(観察したところ、どの検査技師もエキサイトしていたので)。
仕事とはいえ、毎回こんな髪をふりみだし、足を踏みならして叫び続けなきゃならないなんて疲れそうー。これで他の検査技師と同じ扱いなんてお気の毒…。それとも「励まし手当」とか特別についてるんだろうか。
というわけで、今回久しぶりの「呼吸機能検査」で、「まだあの方式で行われているのだろうか…」と期待がふくらんだのですが……健在でした(笑)。
20年前に比べるとややおとなしくなった気がしないでもないですけど、やっぱり廊下に声が漏れてくるくらいの勢いで叫んでいました。
が、今回ちょっとムッとしたのは、コンピュータです。
20年前もたしかすでにコンピュータで計測していた記憶はあるんですが、当然のことながら今はさらにコンピュータの性能はアップし、小賢しくなっています。
それで、何を根拠に主張するのか知りませんが、人が精一杯やった結果に対し、コンピュータが「こんなもんだろう」とか「まだ努力が足りない」とか判定をくだすんですよね。
いや、もちろんそんな言葉が具体的にモニタに表示されるわけではないんですが、どうやらいろいろな要素から計算して「こいつならこのくらいは出るはず」という「予測値」を出すみたいなんですよ。
で、検査技師もそれを見て「もうちょっと頑張れそうだからもう一度やってみましょうか」とか判断するようなんです。
また、コンピュータのお墨付きが出ると、モニタに「努力良好」とか表示されて、検査技師もそれをみて「頑張りましたね。とてもいい調子ですよ」みたいなほめ言葉をくれるんですわ。
これが嬉しいことは嬉しいんだけどなんとなく釈然としない感じで…。
たしかに頑張れば記録を伸ばせるというスポーツ的な要素があるところが「呼吸機能検査」のやりがいのあるところだったし、検査技師の応援(?)で頑張れる自分も好きだったけど、予測値まで計算されちゃうと、なんか自分の限界をあらかじめ知らされるみたいでやる気なくなるんですよねー。応援されてその気になって記録が伸びるっていうアナログなところがおもしろかったのになー。
コンピュータに「努力良好」とか言われてもねー、「あんた、私が今どのくらい頑張ったかなんてどうしてわかるんだよ」とわけもなく因縁つけたくなります。
ああ、これでまたひとつ「古き良き時代の検査」が消えていく……。
って、昔のほうがよかった検査なんて「呼吸機能検査」だけか。
で、検査の中に「呼吸機能検査」というものがあったんですが…。
この検査は20年近く前にもやったことがあるのですが、数ある病院の検査の中で最もユニークな検査のひとつと言えるでしょう。
何が変わってるって、一番おもしろいのは、これが
努力が反映される検査
だということです。
たとえば血液検査やCT検査は、本人が頑張ったからといって結果がよくなるものではないですよね。
もちろん、普段の食生活に気をつけて数値が上がらないようにするとか、そのくらいの努力は影響しないこともないですけど、その場で頑張ってなんとかなるっていうたぐいのものじゃない。
私の知る限り、その場で頑張って結果をよくすることができる検査は「視力検査」と「呼吸機能検査」ぐらいです。
「視力検査」は「文字を判読する」という努力を放棄したらそこまでで、「はっきりは見えないけど、なんとなく『い』のような気がするのでとりあえず言ってみよう」といった「ダメもと精神」の積み重ねで意外といい線までいけてしまうことがあります(まあ、視力の場合、検査の結果だけ良くても意味ないんですけど)。
「呼吸機能検査」も「ここまで」と思ったらそれまでで、「ここまで」と思ったところからどのくらい頑張れるかが勝負。そういう自分の「根性」や、「自分で自分を誉めたい頑張り」が数字にダイレクトに反映されるところが、「受け身一方」の他の検査とは大きく一線を画すところです。
「呼吸機能検査」ですることは、「息を吸う」「息を吐く」「息をとめる」の3つだけ。これに「勢いよく吐く」とか「長く吐ききる」とか「普通の呼吸から合図とともに一気に吸う」とかバリエーションが加わり、肺や気管支などのいろいろな機能がわかるようになっているんですが、この中で最も重要なのが「吐く」動作。
限界まで「吐く」というのは非常にエネルギーのいる行為なので、自分で自分の限界をはっきりと認識することができません。そのため、検査技師は横で「吐き続ける」被験者を激しく励まし、記録に挑戦する意欲を煽り続けます。
約20年前の検査で初めてこれを見たとき、私は検査技師のあまりのボルテージの高さに「励まされる」というよりも「怯えて」しまいました。
だって「吐く」直前までは冷静な調子で声をかけているのに、吐き始めたとたん、スイッチが入ったように人格が豹変し、
「はい。吐いて、吐いて、吐いて、吐いて、吐いてぇぇ〜〜!! そうそう。まだいける、まだいける。そうそう。もうちょっと。頑張って、頑張って。もう少し。吐いて、吐いて、吐いて<以下リピート>」
と、耳元で叫び続けるんですよ(ある意味、これだけのセリフを一気に叫ぶのも肺活量いるよなー)。
で、吐き終わると「はい。けっこうです」ってまた普通に戻るの(笑)。
最初は、単にこの検査技師が「励まし系キャラ」なのかと思ってたけど、そうじゃなくて、これは「呼吸機能検査」のマニュアルにちゃんとあるらしいんです(観察したところ、どの検査技師もエキサイトしていたので)。
仕事とはいえ、毎回こんな髪をふりみだし、足を踏みならして叫び続けなきゃならないなんて疲れそうー。これで他の検査技師と同じ扱いなんてお気の毒…。それとも「励まし手当」とか特別についてるんだろうか。
というわけで、今回久しぶりの「呼吸機能検査」で、「まだあの方式で行われているのだろうか…」と期待がふくらんだのですが……健在でした(笑)。
20年前に比べるとややおとなしくなった気がしないでもないですけど、やっぱり廊下に声が漏れてくるくらいの勢いで叫んでいました。
が、今回ちょっとムッとしたのは、コンピュータです。
20年前もたしかすでにコンピュータで計測していた記憶はあるんですが、当然のことながら今はさらにコンピュータの性能はアップし、小賢しくなっています。
それで、何を根拠に主張するのか知りませんが、人が精一杯やった結果に対し、コンピュータが「こんなもんだろう」とか「まだ努力が足りない」とか判定をくだすんですよね。
いや、もちろんそんな言葉が具体的にモニタに表示されるわけではないんですが、どうやらいろいろな要素から計算して「こいつならこのくらいは出るはず」という「予測値」を出すみたいなんですよ。
で、検査技師もそれを見て「もうちょっと頑張れそうだからもう一度やってみましょうか」とか判断するようなんです。
また、コンピュータのお墨付きが出ると、モニタに「努力良好」とか表示されて、検査技師もそれをみて「頑張りましたね。とてもいい調子ですよ」みたいなほめ言葉をくれるんですわ。
これが嬉しいことは嬉しいんだけどなんとなく釈然としない感じで…。
たしかに頑張れば記録を伸ばせるというスポーツ的な要素があるところが「呼吸機能検査」のやりがいのあるところだったし、検査技師の応援(?)で頑張れる自分も好きだったけど、予測値まで計算されちゃうと、なんか自分の限界をあらかじめ知らされるみたいでやる気なくなるんですよねー。応援されてその気になって記録が伸びるっていうアナログなところがおもしろかったのになー。
コンピュータに「努力良好」とか言われてもねー、「あんた、私が今どのくらい頑張ったかなんてどうしてわかるんだよ」とわけもなく因縁つけたくなります。
ああ、これでまたひとつ「古き良き時代の検査」が消えていく……。
って、昔のほうがよかった検査なんて「呼吸機能検査」だけか。
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卵酒マイスターへの道
インフルエンザから脱却したのも記憶に新しいのに、最近また風邪をひきかかりました。
風邪の初期症状って自分にだけわかる目安があるじゃないですか。
1)「あー、危ないかな」→2)「このままいくと一両日中にやられる」→3)「今なら薬飲んで寝ればなんとかなるかも」→4)「あー、こりゃもうどうもならんわ」っていう細かなレベルが。
これを敏感に察知してできるだけ下のレベルで食い止められれば風邪も軽く済むか、ひかないで済むのですが、これがなかなか言うは易し、行うは難し。
具体的に言うと、3)と4)の間がくせもの。3)だと思っているとアッという間に4)に移行してしまいます。
私は喉が痛くなってくるともうダメで、「よくないな」と思いつつ結局抗生物質を飲んでしまう。
飲まないで治そうと思うとどんどんひどくなってしまうので、やっぱり科学の力に頼ってしまうんですねー。
で、今回も限りなく4)に近い3)の状態になり、しかもその日は深夜にどうしても出なければならない集まりがあり、なおかつ翌日の夜にも観劇が入っていた。
喉が痛いだけでなく、頭の中がボワーンとしていて、体もだるくて、やたらに疲れて、今にも発熱しそう。
いつもなら絶対抗生物質を飲まないと回復しない段階ですが、今回は趣向を変えて(?)日本古来の民間方法「卵酒」を試してみることにしました。
「風邪には卵酒がよく効く」と昔から言われていますが、正直ホントにそんなに効果があるとは思っていませんでした。
ただ、医者に行く余裕がなかったし、このあいだの誤診事件もあったしで、医者に行くのは気が進まなかった。
一応、葛根湯があったので、それは飲んでみたけど、葛根湯が効く段階は通り越しているように思えたので、卵酒をオプションで加えてみた次第。
まずはネットで「卵酒の作り方」を検索してみたところ、いきなり出てきたのが「卵酒の作り方の失敗例」。
基本的に卵酒は日本酒に卵と砂糖を加えればいいのですが、その人は普通に日本酒を火にかけて熱くしたところに溶き卵をジャッと加えたところ、「かき玉スープ」になってしまい、それが「激まず」だったというのです。
そりゃそうですよね。卵は60度くらいから固り始めるというから、熱いお酒に溶き卵を入れれば、当然かき玉スープになるでしょう。
その失敗例に対するコメントを見たら、「卵酒は卵黄だけを使うのでは?」という意見がありました。
なるほど、たしかに卵は卵白と卵黄で固まり方が違うから(完全に固まる温度は両方同じくらいだけど、卵白は低い温度からゆっくり固まっていき、卵黄は急に固まる)、卵白をまぜるとより早くかき玉状になってしまうわけですね。
そういえば、卵酒には卵黄だけを使うって聞いたような気もしてきた…。
ところが、それに対し、「いや。じつは卵白には殺菌作用があるので、全卵を使うほうがより効果があるのだ」という説もあり、そう言われると卵白も入れたくなる。
とにかく、共通しているのは、「あまり熱くせず、卵は一気に流し込まず、少しずつまぜる」ということ。
というわけで、深夜の台所にフラフラの状態で立ち、挑戦してみました。
……が、肝心の日本酒がなーい!!
うち、日本酒飲まないからなー。
外に買いにいく気はもちろんなし。
しかたなく、料理用日本酒を使って作ってみる。
その結果は………………ま・ず〜い!
いやもうまずいなんてもんじゃないです。
料理用のお酒がおいしいとは思ってなかったけど、ここまでまずいとは。
なんかものすごく変な甘さなの。みりん飲んでるみたいな。
みりんが甘いのはわかるけど、料理用酒もこんなに甘かったのね。
おまけに卵も気をつけてまぜたつもりだったのに案の定一部固まってしまい、どこからみても大失敗。
もったいないけど、とても飲めなくて捨てました。
ええ。こんなもの飲むくらいなら熱出したほうがまし。
で、次に探し出したのがワイン。
瓶の底に残っていたもので、かなり古そうだったけど、それしかないので使いました。
結果は………おいしくはなかったけど、まあ薬と思えば飲めない事はない程度。
とにかくその得体のしれない「卵ワイン」を飲んで寝ました。
そしたらあなた。
これが効いたのなんのって。
寝ているあいだにものすごい汗が出て、翌日起きたら嘘のように頭も体も軽い。
明らかに前日よりも楽になっていました。
薬なしでここまで良くなるなんて信じられない。
日本の民間療法、バカにできません。
侮りがたし、卵酒……いや、卵ワイン。
これに味をしめ、翌日はウィスキーで作ってみました。
結果は……うーん。ワインよりさらに微妙でしたが、まあこれも飲めなくはない。
2日目は1日目ほど具合が悪いわけじゃなかったので、劇的な体調の変化もありませんでした。
そして3日目。
もう飲まなくてもよかったんだけど、いい日本酒が入ってきたので、「よし。最後に本物の“正調・卵酒”を作ってみようではないか」と思い、3度目の卵酒に挑戦。
3度目ともなるとコツもつかめてきます。
要するに、火にかけた鍋に入れたお酒に卵を入れるから固まりやすいんですよ。
逆にちょっとさまし気味にしたお酒をちょっとずつ溶き卵のほうにまぜてみたら、全然固まることなく非常にうまくできあがりました。
ただ、これだと固まらない代わりにかなりぬるくなってしまうので、卵とお酒を完全に混ぜ合わせたところでもう一度鍋に戻し、小さい火ですこーしずつ温めます。
一度混ざってしまえば、ちょっとやそっと熱を加えてもかき玉にはなりません。
こうしてできあがあった“正調・卵酒”の味は……おい・し〜い!
もう、これぞ卵酒、「That′s TAMAGOZAKE!」というおいしさでした。
なんて合うんだ、卵と日本酒。もう問題じゃないです、ワインとウィスキーなんて。
もし私が外国人だったら、風邪のときには「卵ウォッカ」とか、「卵テキーラ」とか、「卵紹興酒」とか飲んでいたんでしょうか。
だとしたら日本人に生まれてよかった〜!!
卵には日本酒。
もう絶対です。憲法に入れてほしいくらい。
ええ。国粋主義者でけっこう。
というわけで、「卵酒マイスターへの道」をお送りしました。
皆様も早く風邪気味になって、おいしい「卵酒」をお試しください♪
風邪の初期症状って自分にだけわかる目安があるじゃないですか。
1)「あー、危ないかな」→2)「このままいくと一両日中にやられる」→3)「今なら薬飲んで寝ればなんとかなるかも」→4)「あー、こりゃもうどうもならんわ」っていう細かなレベルが。
これを敏感に察知してできるだけ下のレベルで食い止められれば風邪も軽く済むか、ひかないで済むのですが、これがなかなか言うは易し、行うは難し。
具体的に言うと、3)と4)の間がくせもの。3)だと思っているとアッという間に4)に移行してしまいます。
私は喉が痛くなってくるともうダメで、「よくないな」と思いつつ結局抗生物質を飲んでしまう。
飲まないで治そうと思うとどんどんひどくなってしまうので、やっぱり科学の力に頼ってしまうんですねー。
で、今回も限りなく4)に近い3)の状態になり、しかもその日は深夜にどうしても出なければならない集まりがあり、なおかつ翌日の夜にも観劇が入っていた。
喉が痛いだけでなく、頭の中がボワーンとしていて、体もだるくて、やたらに疲れて、今にも発熱しそう。
いつもなら絶対抗生物質を飲まないと回復しない段階ですが、今回は趣向を変えて(?)日本古来の民間方法「卵酒」を試してみることにしました。
「風邪には卵酒がよく効く」と昔から言われていますが、正直ホントにそんなに効果があるとは思っていませんでした。
ただ、医者に行く余裕がなかったし、このあいだの誤診事件もあったしで、医者に行くのは気が進まなかった。
一応、葛根湯があったので、それは飲んでみたけど、葛根湯が効く段階は通り越しているように思えたので、卵酒をオプションで加えてみた次第。
まずはネットで「卵酒の作り方」を検索してみたところ、いきなり出てきたのが「卵酒の作り方の失敗例」。
基本的に卵酒は日本酒に卵と砂糖を加えればいいのですが、その人は普通に日本酒を火にかけて熱くしたところに溶き卵をジャッと加えたところ、「かき玉スープ」になってしまい、それが「激まず」だったというのです。
そりゃそうですよね。卵は60度くらいから固り始めるというから、熱いお酒に溶き卵を入れれば、当然かき玉スープになるでしょう。
その失敗例に対するコメントを見たら、「卵酒は卵黄だけを使うのでは?」という意見がありました。
なるほど、たしかに卵は卵白と卵黄で固まり方が違うから(完全に固まる温度は両方同じくらいだけど、卵白は低い温度からゆっくり固まっていき、卵黄は急に固まる)、卵白をまぜるとより早くかき玉状になってしまうわけですね。
そういえば、卵酒には卵黄だけを使うって聞いたような気もしてきた…。
ところが、それに対し、「いや。じつは卵白には殺菌作用があるので、全卵を使うほうがより効果があるのだ」という説もあり、そう言われると卵白も入れたくなる。
とにかく、共通しているのは、「あまり熱くせず、卵は一気に流し込まず、少しずつまぜる」ということ。
というわけで、深夜の台所にフラフラの状態で立ち、挑戦してみました。
……が、肝心の日本酒がなーい!!
うち、日本酒飲まないからなー。
外に買いにいく気はもちろんなし。
しかたなく、料理用日本酒を使って作ってみる。
その結果は………………ま・ず〜い!
いやもうまずいなんてもんじゃないです。
料理用のお酒がおいしいとは思ってなかったけど、ここまでまずいとは。
なんかものすごく変な甘さなの。みりん飲んでるみたいな。
みりんが甘いのはわかるけど、料理用酒もこんなに甘かったのね。
おまけに卵も気をつけてまぜたつもりだったのに案の定一部固まってしまい、どこからみても大失敗。
もったいないけど、とても飲めなくて捨てました。
ええ。こんなもの飲むくらいなら熱出したほうがまし。
で、次に探し出したのがワイン。
瓶の底に残っていたもので、かなり古そうだったけど、それしかないので使いました。
結果は………おいしくはなかったけど、まあ薬と思えば飲めない事はない程度。
とにかくその得体のしれない「卵ワイン」を飲んで寝ました。
そしたらあなた。
これが効いたのなんのって。
寝ているあいだにものすごい汗が出て、翌日起きたら嘘のように頭も体も軽い。
明らかに前日よりも楽になっていました。
薬なしでここまで良くなるなんて信じられない。
日本の民間療法、バカにできません。
侮りがたし、卵酒……いや、卵ワイン。
これに味をしめ、翌日はウィスキーで作ってみました。
結果は……うーん。ワインよりさらに微妙でしたが、まあこれも飲めなくはない。
2日目は1日目ほど具合が悪いわけじゃなかったので、劇的な体調の変化もありませんでした。
そして3日目。
もう飲まなくてもよかったんだけど、いい日本酒が入ってきたので、「よし。最後に本物の“正調・卵酒”を作ってみようではないか」と思い、3度目の卵酒に挑戦。
3度目ともなるとコツもつかめてきます。
要するに、火にかけた鍋に入れたお酒に卵を入れるから固まりやすいんですよ。
逆にちょっとさまし気味にしたお酒をちょっとずつ溶き卵のほうにまぜてみたら、全然固まることなく非常にうまくできあがりました。
ただ、これだと固まらない代わりにかなりぬるくなってしまうので、卵とお酒を完全に混ぜ合わせたところでもう一度鍋に戻し、小さい火ですこーしずつ温めます。
一度混ざってしまえば、ちょっとやそっと熱を加えてもかき玉にはなりません。
こうしてできあがあった“正調・卵酒”の味は……おい・し〜い!
もう、これぞ卵酒、「That′s TAMAGOZAKE!」というおいしさでした。
なんて合うんだ、卵と日本酒。もう問題じゃないです、ワインとウィスキーなんて。
もし私が外国人だったら、風邪のときには「卵ウォッカ」とか、「卵テキーラ」とか、「卵紹興酒」とか飲んでいたんでしょうか。
だとしたら日本人に生まれてよかった〜!!
卵には日本酒。
もう絶対です。憲法に入れてほしいくらい。
ええ。国粋主義者でけっこう。
というわけで、「卵酒マイスターへの道」をお送りしました。
皆様も早く風邪気味になって、おいしい「卵酒」をお試しください♪
ただいま、戦後復興中
前回の投稿で「高熱」の苦しさについて書きましたが、ネットでインフルエンザについて調べていたら、発熱のメカニズムについてもいろいろなことがわかり、大変興味深かったです。
私は今回、解熱剤で無理に熱を下げるということはしなかったんですけど、解熱剤を乱用することについては非常に危険視する考えが多いようです。
よく知られていることでは、ボンタール系に代表される解熱鎮痛剤の一部が、インフルエンザ時に使うと脳炎・脳症を引き起こすという症例。
今ではアセトアミノフェンとか、影響がないと言われている系統の解熱鎮痛剤に切り替えられているようですが、そもそも熱にしてもくしゃみにしても咳にしても、本人にとっては不快かもしれませんが、じつはいずれも外敵と戦うために体が出しているサインなんだそうです。
人の免疫機能というのは、以下のような仕組みになっています。
Stage1)
外敵(ウィルス)が侵入してくる。
Stage2)
外堀で好酸球などの免疫細胞が活性酸素を吹き付けてウィルスを撃退。この時点での免疫細胞の数が多いこと、勢力の強い人は、いわゆる「免疫力」のある人で、ちょっとやそっとのウィルスはたちうちできない=風邪もひきにくいということになる。
しかし、もともと免疫細胞の数が少なかったり、不規則な生活や過労で免疫細胞が弱まってくるとウィルスの勢力のほうが免疫細胞を上回ることに(→次の段階へ進む)。
Stage3)
免疫細胞の手を逃れ、外堀を通過したウィルスは、細胞に入り込み、どんどん増殖を続ける。感染した細胞は増殖をくいとめるためのインターフェロンという物質を生成。この時点で「喉の痛みや違和感」が生じる。
ここで手に負えないとなると、今度はいよいよ「免疫実働部隊」に出動命令が(→次の段階へ進む)。
Stage4)
ナチュラルキラー細胞とマクロファージが出動。感染した細胞を排除しにパトロールを開始。と同時に、インターロイキン1という物質を出して脳の視床下部を刺激し、発熱を促す。
なぜ「発熱を促す」のかというと、免疫細胞は暑い環境のほうが得意だから。さらにウィルスや細菌にとっては、暑いのは苦手で、体温が38.5度以上にあがればほぼ死滅する。
それだけではない。物陰にひそかに隠れていた他のウィルスやガン細胞まで道連れになっておだぶつになるというのだからすごい。まさに「国敗れて山河あり」のような状態だ。つまり「高熱作戦」が対ウィルス戦としては最も破壊力のある「最終兵器」、国をあげての総力戦といえるわけだ。
Stage5)
一方、前線では、水際での異物の侵入を防ぐため、司令塔ヘルパーT細胞がサイトカインやヒスタミンなどの刺激伝達物質を放出し、くしゃみや鼻水で外へと押し流す(イメージとしては城の4隅にある「石落とし」で石垣をのぼってきた敵をお堀につきおとすみたいな感じか?)。
Stage6)
最終的に登場する最強の兵士はキラーT細胞。鍛え抜かれたスーパーエリートだ。
ここまでくると、戦いも終わりに近づき、戦後処理班が出てくる。
B細胞は、「次に同じ敵に攻め込まれたときにすぐに対応できる武器」を用意しておく。これが「抗体」だ。したがって、一度かかったウィルスに対しては当分の間抵抗力ができるわけ。
Stage7)
戦争を終結させる役目を担うのはサプレッサーT細胞。
玉音放送のような役目だ。いや、玉音放送は敗戦だから不適切でした。どちらかというと勝ち鬨をあげるっていう感じでしょうか。それともゲームオーバーのホイッスル?
とにかくサプレッサーT細胞がとめてくれないと戦いは終わらないわけで、これまた重要な役割です。この機能に問題があると「過剰防衛」のような問題も起こってくるらしい。
以上、簡単に免疫機能についておさらいしてみましたが、いかがでしょうか。
こうして勉強してみると、風邪になるのも体内戦争を実感できて楽しいかもしれないですよ。
なるほど、たしかに「これから総力戦だ!」「おー!」という状態で体温をあげてるときに解熱剤なんてよそ者に勝手に温度下げられたら、兵士としては「誰だ、今下げたやつ」「ふざけんな」「誰のために戦ってると思ってんだよ」……って気分になるでしょうね。
で、解熱剤に文句言われても「いえ、私はただ下げてこいって言われてきただけでなにも……(オドオド)」って感じだろうし。
まあ発熱に意味があることはわかりました。
自分が苦しいからって勝手に下げちゃいけないってことも。
それでも発熱自体、ウィルスだけでなく、本体にもダメージ与えますからね。ちょっとの間なら我慢するけど、あんまり長引くといい加減にしろと思いますよね。
おまえら、ほんとに正義のために戦ってんのか?
単にネオナチとかがエネルギー持て余して暴れてるだけなんじゃないのか?
そろそろ反戦活動とか起こすやつは出てこないのか?
ジョン・レノンはどうした! 東京ローズ、出てこい!
「兵士よ! もうこれ以上の戦いは敵も味方も疲弊させるだけ。無益な戦いは何も生み出さぬ。戦いよりも共存の道を求めることはできないのか?」とか煽動するアジテーターがいないかなー。
などなど、「勝たなくていいから誰か和平交渉にもってってくれないか」と大本営自らが厭戦気分濃厚になってくる。
「月1回くらいなら遊びにきてもいい」とか、ウィルスに条件つけてみてはどうだろう。そのときは弁当つけるとか。
今回は抗体つくらないでおいてあげるとか(兵器削減交渉)。
このくらいの細胞ならもってってもいいとかできの悪い細胞を捕虜に差し出すとか。
そう考えると、すぐに熱がひっこむ人は、案外このタイプなのかも(笑)。
兵士も傭兵ばっかで根性がないとかね。
軽い風邪を頻繁にひく人は、ウィルスとなんらかの取引をしている疑いがありますね。
大風邪をたまーにひく人は、かなりの軍備大国。GNP80%くらいの予算はかけて免疫細胞を育成しているかも。
となると、今回4日も頑張って熱を出した私は、こう見えてけっこう妥協を許さぬ軍事政権体質?
お陰で今、体の中は戦後の復興処理で大変ですわ。
あ、「りんごの唄」が聞こえてきた……。
以上、体内妄想劇場を終わります。
私は今回、解熱剤で無理に熱を下げるということはしなかったんですけど、解熱剤を乱用することについては非常に危険視する考えが多いようです。
よく知られていることでは、ボンタール系に代表される解熱鎮痛剤の一部が、インフルエンザ時に使うと脳炎・脳症を引き起こすという症例。
今ではアセトアミノフェンとか、影響がないと言われている系統の解熱鎮痛剤に切り替えられているようですが、そもそも熱にしてもくしゃみにしても咳にしても、本人にとっては不快かもしれませんが、じつはいずれも外敵と戦うために体が出しているサインなんだそうです。
人の免疫機能というのは、以下のような仕組みになっています。
Stage1)
外敵(ウィルス)が侵入してくる。
Stage2)
外堀で好酸球などの免疫細胞が活性酸素を吹き付けてウィルスを撃退。この時点での免疫細胞の数が多いこと、勢力の強い人は、いわゆる「免疫力」のある人で、ちょっとやそっとのウィルスはたちうちできない=風邪もひきにくいということになる。
しかし、もともと免疫細胞の数が少なかったり、不規則な生活や過労で免疫細胞が弱まってくるとウィルスの勢力のほうが免疫細胞を上回ることに(→次の段階へ進む)。
Stage3)
免疫細胞の手を逃れ、外堀を通過したウィルスは、細胞に入り込み、どんどん増殖を続ける。感染した細胞は増殖をくいとめるためのインターフェロンという物質を生成。この時点で「喉の痛みや違和感」が生じる。
ここで手に負えないとなると、今度はいよいよ「免疫実働部隊」に出動命令が(→次の段階へ進む)。
Stage4)
ナチュラルキラー細胞とマクロファージが出動。感染した細胞を排除しにパトロールを開始。と同時に、インターロイキン1という物質を出して脳の視床下部を刺激し、発熱を促す。
なぜ「発熱を促す」のかというと、免疫細胞は暑い環境のほうが得意だから。さらにウィルスや細菌にとっては、暑いのは苦手で、体温が38.5度以上にあがればほぼ死滅する。
それだけではない。物陰にひそかに隠れていた他のウィルスやガン細胞まで道連れになっておだぶつになるというのだからすごい。まさに「国敗れて山河あり」のような状態だ。つまり「高熱作戦」が対ウィルス戦としては最も破壊力のある「最終兵器」、国をあげての総力戦といえるわけだ。
Stage5)
一方、前線では、水際での異物の侵入を防ぐため、司令塔ヘルパーT細胞がサイトカインやヒスタミンなどの刺激伝達物質を放出し、くしゃみや鼻水で外へと押し流す(イメージとしては城の4隅にある「石落とし」で石垣をのぼってきた敵をお堀につきおとすみたいな感じか?)。
Stage6)
最終的に登場する最強の兵士はキラーT細胞。鍛え抜かれたスーパーエリートだ。
ここまでくると、戦いも終わりに近づき、戦後処理班が出てくる。
B細胞は、「次に同じ敵に攻め込まれたときにすぐに対応できる武器」を用意しておく。これが「抗体」だ。したがって、一度かかったウィルスに対しては当分の間抵抗力ができるわけ。
Stage7)
戦争を終結させる役目を担うのはサプレッサーT細胞。
玉音放送のような役目だ。いや、玉音放送は敗戦だから不適切でした。どちらかというと勝ち鬨をあげるっていう感じでしょうか。それともゲームオーバーのホイッスル?
とにかくサプレッサーT細胞がとめてくれないと戦いは終わらないわけで、これまた重要な役割です。この機能に問題があると「過剰防衛」のような問題も起こってくるらしい。
以上、簡単に免疫機能についておさらいしてみましたが、いかがでしょうか。
こうして勉強してみると、風邪になるのも体内戦争を実感できて楽しいかもしれないですよ。
なるほど、たしかに「これから総力戦だ!」「おー!」という状態で体温をあげてるときに解熱剤なんてよそ者に勝手に温度下げられたら、兵士としては「誰だ、今下げたやつ」「ふざけんな」「誰のために戦ってると思ってんだよ」……って気分になるでしょうね。
で、解熱剤に文句言われても「いえ、私はただ下げてこいって言われてきただけでなにも……(オドオド)」って感じだろうし。
まあ発熱に意味があることはわかりました。
自分が苦しいからって勝手に下げちゃいけないってことも。
それでも発熱自体、ウィルスだけでなく、本体にもダメージ与えますからね。ちょっとの間なら我慢するけど、あんまり長引くといい加減にしろと思いますよね。
おまえら、ほんとに正義のために戦ってんのか?
単にネオナチとかがエネルギー持て余して暴れてるだけなんじゃないのか?
そろそろ反戦活動とか起こすやつは出てこないのか?
ジョン・レノンはどうした! 東京ローズ、出てこい!
「兵士よ! もうこれ以上の戦いは敵も味方も疲弊させるだけ。無益な戦いは何も生み出さぬ。戦いよりも共存の道を求めることはできないのか?」とか煽動するアジテーターがいないかなー。
などなど、「勝たなくていいから誰か和平交渉にもってってくれないか」と大本営自らが厭戦気分濃厚になってくる。
「月1回くらいなら遊びにきてもいい」とか、ウィルスに条件つけてみてはどうだろう。そのときは弁当つけるとか。
今回は抗体つくらないでおいてあげるとか(兵器削減交渉)。
このくらいの細胞ならもってってもいいとかできの悪い細胞を捕虜に差し出すとか。
そう考えると、すぐに熱がひっこむ人は、案外このタイプなのかも(笑)。
兵士も傭兵ばっかで根性がないとかね。
軽い風邪を頻繁にひく人は、ウィルスとなんらかの取引をしている疑いがありますね。
大風邪をたまーにひく人は、かなりの軍備大国。GNP80%くらいの予算はかけて免疫細胞を育成しているかも。
となると、今回4日も頑張って熱を出した私は、こう見えてけっこう妥協を許さぬ軍事政権体質?
お陰で今、体の中は戦後の復興処理で大変ですわ。
あ、「りんごの唄」が聞こえてきた……。
以上、体内妄想劇場を終わります。
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「RE>PLAY〜一度は観たい不滅の定番」
Webサイトで連載していた演劇評をまとめて出版したものです。
「演劇って、興味なくはないけど何を選んだらいいのかわからなくて」………ビギナーが感じがちなそんな敷居の高さを取り払うために書きました。
数多い名作の中から「再演されたことのある作品」に絞り、 唐沢がお勧めの25本について熱く語りたおします。ビギナーからオタクまで、全種適用OK!
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