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古伊万里★新伊万里

劇作家・唐沢伊万里の身辺雑記です

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オーディオドラマライブ

 2007年の秋に旗揚げ公演をおこなった劇作家集団一葉会ですが、その後の公演を打つことができないまま3年が経過してしまいました。
 この3年、プライベートでいろいろなことがありすぎたというのも公演を打てなかった理由のひとつではありますが、それよりなにより、制作も自分たちでやるっていうのは予想以上に大変な作業なんだなということが身にしみてわかったため、しばらくは「次の公演」のことを考えないようにしていました。

 ところが、昨年の夏、旗揚げ公演でご一緒したテアトル・エコーの方々から「合同公演をやってみないか」という思いがけないお話をいただき、にわかに次の公演のチャンスが巡ってきました。

 テアトル・エコーでは、毎年劇団員有志による自主公演として「オーディオドラマライブ」という企画をおこなっています。
 オーディオドラマとは耳で聴くドラマ、すなわちラジオドラマのこと。
 声優の世界で活躍している方が多いテアトル・エコーの役者さんは、ラジオドラマはもちろんのこと、吹き替えやナレーションなど「声で表現する仕事」を得意としています。
 そんな特性を生かして、ラジオドラマの収録現場をライブでお客さんに見せちゃおう!…というコンセプトで作られたのがこの企画です。

 最初の頃は、舞台にマイクスタンドを立てて、それこそ収録スタジオの再現みたいな感じでライブをやっていたらしいのですが、最近は少しずついろいろな見せ方や仕掛けを考えながら新たな可能性を探っているとのこと。
 そんなつながりで、リーディング用の脚本を自分たちで書き下ろして公演をおこなった私たちに興味をもってくださったようです。

 エコーさんは「オーディオ用の本」がほしい。
 一葉会は「役者とスタッフ」がほしい。
 両者のニーズが合致して今回の公演が実現しました。

 公演日程は、今年の12月16日(木)〜19日(日)の4日間4公演。
 場所は恵比寿のエコー劇場です。

 演目は3本の予定で、私の他、凪野史香さん、東風堂さんの作品が上演されます。
 演出は一葉会のときと同じ永井寛孝さんです。
 出演者もだいたい固まっているのですが、まだ劇団のHPで正式発表されていないので、またあらためて追記ででもお知らせします。

 作品ですが、凪野さん、東風堂さんは新作を書き下ろしました。
 私は……申し訳ないんですが今回は新作ではなく旧作(?)になります。
 できることなら新作を出したかったんですが、もろもろ事情がありまして断念しました。

 で、なにをやるかというと、昨年2月にテアトル・エコー研修生卒業公演で上演した「ファイティング・マザー」です。
 もともとオーディオ向きに書かれているものではないし、尺も3本立ての1本としては長いし、なによりも昨年やったばっかりだし…ってことで私の中では「どうなんだろう」って気がしないでもなかったんですが、先方の希望で「この作品」に決定しました。

 当然、「短縮すること」「オーディオ向きにすること」を念頭において改訂版を作るという作業が必要になってきますが、せっかくの機会なので前向きにとらえてもう一度まっさらな気持ちで作品と向き合い、オーディオならではの表現について勉強してみようと思っています。

 「ファイティング・マザー」をまだご覧になっていない方はもちろんのこと、名古屋公演や卒業公演ですでにご覧になった方も「えー、もう去年観たからいい」などととおっしゃらず(笑)、オーディオ版「ファイティング・マザー」をぜひ観にいらしてくださいm(_ _)m

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【号外】やっちゃいました<(_ _)>

 6/21〜29からロシアに旅行していましたが、帰国日(28日)の前日、赤の広場で転倒し、地面についた左手首と肘を思いっきりねじってしまいました。
 これはまずい!とは思いましたが、海外で病院に行くのはできれば避けたかったので、手をブラブラさせたまま観光を続け、成田に着いたその足で病院に行きました。

 結果は「上腕骨顆上骨折」(うち1カ所は靭帯にくっついた形で骨片が剥がれおちた)および「橈骨遠位端骨折」。ひらたくいうと手首1カ所と肘2カ所、計3カ所の骨折です。
 普通は手術して治すらしいのですが、私は左腕に麻痺と浮腫があるため、手術なしで固定のみで治すことになりました。

 西洋医学的にはすることはないので、ドクターには「入院の必要はなし」と言われたのですが、この状態ではさすがに身の回りのことがなにもできないため、痛みと腫れがひき、ある程度動かせるようになるまで入院させてもらうことになりました。

 イタリアでこけて靭帯損傷、香港でインフルエンザから気管支炎を併発して成田から救急車搬送…と今までいろいろやってきましたが、今回もまたやってしまいました(>_<)

 今日は入院1週間目ですが、外出許可をとって鍼治療に行き、そのまま一時帰宅したので、久しぶりにパソコンを開きました。
これからまた病院に戻ります。

 いつまで入院になるかわかりませんが、時々戻ってきつつ、様子をみます。
 恐れ入りますが、なにかありましたら、当分は携帯のほうに連絡をお願いいたしますm(_ _)m

 とりいそぎご報告まで。

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・・・追記があります

納骨を終えて

 早いもので、母が亡くなってもう半年が経過しました。
 いろいろな方にご心配いただきましたが、お陰さまで私は元気です。
 前回の記事でも少し楽になってきたと書きましたが、今はさらに楽になりました。
 というか、今まで生きてきた中で今が一番楽かもしれないです。

 じつは5月に、友人の紹介でスピリチュアル系の方とお話をさせていただきました。
 占い…とは違いますね。どちらかというと「見える人」という感じです。まったくそんなふうには見えない普通の印象の方なんですが。

 インチキとか出鱈目とか言われてしまえばそれまでですが、私はどうしても「母が今どういう状態でいるのか」を知りたかったのです。
 そうでないと、最後に見たあまりにも悲しい母の姿で時間がとまってしまって前へ進めないので。
 なにをどう考えて、どちらをどう向いても、最後にはそこへ思考が戻ってしまうのがどうにもこうにもつらかったのです。

 詳細はあえて書きませんが、その方と話をした日から、自分でも信じられないくらい心が軽くなりました。
 「そうか!」と納得することも多数。
 前回、「母の言葉が聞こえた気がした」「母が見ていてくれると感じた」と書きましたが、今はさらに進んで「母と一体化している自分」を感じています。
 「そばにいる」のではなく、「中にいる」と感じるのです。
 中にいるので、言葉という形ももう必要ではないと思っています。

 変な話ですが、なんとなく自分の行動も変わってきているんですよね。
 前だったら母がやっていたようなこと、言っていたようなことを、スッとやったり言ったりしているとか…。
 もちろん、いなくなったからその分私がしっかりしなきゃと思って…という部分もあると思いますが、「無理に」というのではなく「自然に」出てくるのを感じるんです。
 ちょっと前まではなんとなく「苦手だな」と思うようなことがするっとできてたりとか。
 そんなとき、「ああ、母は生きていたときよりストレートに力をくれているのかも」と感じます。

 不思議なもので、最初はあれだけ不安で気が狂いそうだったのに、今は「安心」という言葉がぴったりくる状態です。
 自分が置かれた状況はなにも変わってないんですけどね。

 そんな中、5月30日(母の誕生日)に納骨式をおこないました。
 普通、納骨といえば四九日ですが、半年もたってしまったのは、「うちにはまだお墓がなかったから」です。
 思えば、母もしょっちゅう「お墓はどうするの」と気にしていたのですが、なかなか実際に亡くなる家族が出てこないとお墓を真剣に探すことってしないものです。
 というわけで、「葬儀後の後処理」「追悼演奏会の準備」と並んで、「お墓探し」もおこなうことになったわけですが、いくつかまわった末にとてもすてきな墓地をみつけることができました。

 最初は跡継ぎがいなくてもいい「永代供養墓」を探していたんですが、今は「跡継ぎがいる」ほうが少数派という世の中(子供がいなくて…というだけでなく、子供はいるけど子供が未婚とか、子供はいるけど娘だけとか、子供はいるけど海外にいっちゃったとか、理由はいくらでもありますから)。
 探してみると、思った以上に今のお墓事情は「継承者」についてのルールがゆるいことがわかりました。

 となると、あとはお墓の「場所」と「形態」の問題です。
 樹木葬なども興味があって見学したりしたんですが、やはり墓石というはっきりした形がないとしっくりこないという家族の意見もあって、墓石はたてようということになりました。
 そこでいきついたのが「ガーデン墓地」。
 日本古来の墓地のように墓石がみっしり埋まってる墓地ではなく、ヨーロッパ風のガーデンと一体化しているような墓地です。
 墓石の色や形も好きなものにできるので、墓地内を散策するだけでも楽しいです。
 専属のガーデナーが園内の手入れをしてくれているので、大きな霊園にありがちな荒涼とした感じがなく、いつも花と緑に溢れています。

 じつは、母が亡くなってからいっそうガーデニングに情熱を注ぐようになっていて、今や私の最大の癒しは「植物」なんですが、植物って本当に不思議な力があるなとつくづく思ってます。
 母の具合がどんどん悪くなっていったとき、家の中のある植物だけが急に枯れていったという出来事がありました。
 それはアジアンタムという観葉植物なんですが、それまではたいして手をかけているわけでもないのに異様に元気がよくて、母がそばを通るたびに「すごい勢いね」「見事ね」「きれいな緑ね」と感心していたんです。たしかに枯れるのが想像できないくらいの勢いでした。
 ところが、母が入院した頃からみるみる枯れてしまい、最後には丸坊主に近い状態になってしまったんです。
 手入れは前と変わらずやっていたんですが。
 そのときは「この植物は母の身代わりになってくれているのかもしれない。だから母はきっと回復する」と自分に言い聞かせていましたが、その願いはかないませんでした。
 今では、植物もほめてくれる母がいなくなって悲しんでいたのかなと思っています。

 母も植物がとても好きでした(世話はあまりしなかったけど)。
 花と緑に囲まれた墓地はきっと気に入ってくれることでしょう。

 納骨当日は、親戚22人が集まり、聖歌を歌い、献花をし、記念撮影をしました。
 前日まで式次第を作成したり、会食の席次を決めたり、BGMのCDを用意したり、記念品に配る母のCDやフォトブックをデザインしたり、聖歌の楽譜を探してパソコンで四部合唱にアレンジしたり、合唱の練習をしたり、コンビニに楽譜のコピーに走ったり、お供え物の蕗の煮物を作ったり(母の大好物だったので。私はあまり好きじゃないのでじつは初めて作った)…と、家族中準備でおおわらわでした。
 納骨当日の朝まで発声練習してる遺族ってどうなの?って感じですが。
 そのわりに弟は本番で違うパート歌ってるし(笑)。

 でも、結果的にとても心に残る納骨式になりました。
 納骨が終わってホッとしたのか、このところずっと元気だったのにちょっと疲れが出てきましたが…。
 キリスト教では、仏教と違って納骨にそれほど意味はないようですが、やはり家族にとっては大きな節目です。
 そういう意味では半年くらい時間をもらえてよかったなと思います。



 

墓碑銘はラテン語で「魂のあるところに歌がある」という意味です。



 



最後の画像はちょっとアンティーク調に加工してみました。

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プロフィール

HN:
伊万里
性別:
女性
職業:
劇作家・ライター
趣味:
旅行 骨董 庭仕事

著作



「RE>PLAY〜一度は観たい不滅の定番」

Webサイトで連載していた演劇評をまとめて出版したものです。
「演劇って、興味なくはないけど何を選んだらいいのかわからなくて」………ビギナーが感じがちなそんな敷居の高さを取り払うために書きました。
数多い名作の中から「再演されたことのある作品」に絞り、 唐沢がお勧めの25本について熱く語りたおします。ビギナーからオタクまで、全種適用OK!

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