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古伊万里★新伊万里

劇作家・唐沢伊万里の身辺雑記です

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幻の「金露梅」は大正モダン風味

 徳島の社会人劇団「芸能塾ONE」さんが、2年前に一葉会の旗揚げで上演した作品のうち、凪野さんの「ラブ・ストーリー」と私の「セッション」を上演してくださることになったので、日曜日に徳島まで観に行ってまいりました。
 研修生の卒業公演もそうでしたが、すでに上演したことのある作品をべつのところが上演するというのは本当におもしろいものです。
 その都度新しい発見があって興奮したり、「この人はこういうふうに解釈したんだ。なるほど〜」とニンマリしたり…。

 今回は「急な予定変更」であまり時間がないと聞いていたため、「リーディングならそれほど時間をかけないで作れるのでは?」と一葉会でやった作品を提供させていただいた経緯があるのですが、蓋をあけてみたらけっこう稽古を重ねたあとがあり、「これならリーディングじゃなくて普通のお芝居としてやってしまえばよかったのに」と思うくらい芝居に近い出来でした。

 ただ、まあそれは結果論であり、シンプルな「リーディング」だと思えばこそ、テキスト(人物像)の読み込みにじっくりと時間をとることができたのだろうし、最初から普通のお芝居として作っていたら、やることが多すぎてもっと余計なものが付加されていったかもしれません。
 とにもかくにも、「芸能塾ONE」の皆さん、お疲れさまです。そしてありがとうございました。

 さて。本来ならば、私は徳島まで行ってそのまま観光もなしでとんぼ返りするような人間ではないのですが、今回は方位が良くないため、おとなしくそのままどこもまわらずに帰ってくることにしました。
 ちょうど病み上がりだったし、天気もあまり良くなかったし、そういう意味ではあきらめがつきました(笑)。
 とはいうものの、やはりお土産くらいは買っていきたい!
 ほんとはそれもNGなんだけど、食い意地の張った私は我慢できずに駅ビルに飛び込んで徳島名物を一気買いし、速攻で自宅に送ってしまいました。

 徳島には名産品がとても多いです。
 まず、なんといっても「すだち」ですね。
 そっくりさんに大分の「カボス」がありますが、私は「すだち」のほうがくせがなくて香りもさわやかで好きです。知名度は「カボス」のほうが一枚上ですが。
 すだちは東京にも売ってるけど、高いし、やっぱり徳島で買うすだちのほうがおいしいです。
 でもすだちの旬は8〜10月。3月くらいまではかろうじて貯蔵したものが出回りますが、3月から8月まではハウスものしか出回りません。ハウスものは値段がはねあがるので、日常使いには不向きです。
 そんなわけで、駅ビル内にも今はすだちは出ていませんでした。残念!
 今回は「すだち酢」と「すだちマーマレード」の加工品で我慢。

 お次は「うどん」。
 四国といえば、お隣香川の「讃岐うどん」が有名ですが、徳島には「たらいうどん」なるものがあります。
 文字通り、茹であげたうどんをたらいに移し、大勢で囲んで出汁につけて食べるもの。もとは山仕事をしていた人たちが仕事納めに食べるごちそうだったそうです。
 湯に浸かりっぱなしになるので、麺はかなりコシが強いです。
 これは購入しました。

 麺で言えば「半田そうめん」も有名。
 これまたそうめんとは思えないくらい太くてコシがあります(ほとんどパスタ並)。
 太さが1.3ミリを越えると「そうめん」ではなくて「ひやむぎ」に分類されるので、本当は「そうめん」とは言えないのかもしれませんが、手延べなので太さにむらがあり、正確に言うと「そうめん」の部分あり、「ひやむぎ」の部分あり…といった感じでしょうか。
 これも購入。

 うどんだけではありません。
 徳島には「徳島ラーメン」なるものもあります。
 でも、店によって形態がいろいろで、今ひとつ定義がわかりません。スープがかなり濃いことは共通してるようですが…。
 一応、「白スープ系」を購入してみました。

 海産物系では「鳴門わかめ」に「阿波の干しえび」。
 両方とも肉厚で噛みごたえがあって存在感たっぷりです。
 鳴門は鯛も有名だし、鳴門金時も有名ですね。
 わかめと干しえびは購入しました。

 それから「和三盆」も忘れてはなりません。
 コーヒーと一緒にかじるとおいしいんだ、これが。
 コーヒーに溶かすんじゃなくて、コーヒー飲んで、和三盆をちびちびかじって、これを交互にするのがおいしいの
 このときのコーヒーはブラックが基本。ミルクを入れると和三盆の味がはっきりしなくなります。
 これも当然購入!

 徳島には「和三盆」を使った和菓子もいっぱいあります。
 あまりにいろいろあるので、どんなお菓子がいいのかと、徳島の方にお聞きしてみました。
 そのお返事の中にふと気になるお菓子が1種類…。
 なんでも「徳島の人も知らない人が多い隠れた逸品」らしい。
 その名も「金露梅(きんろばい)」

 隠れたといっても、JRの駅ビルの土産物品コーナーには並んでるんですよ。
 でもそれ以外(たとえば空港とか)では見かけないので、JRの駅を使わない人は意外に知らないのかもしれません。
 紹介者本人も「知ってるけどまだ食べたことがない」とか。
 でもとにかく、予想を裏切るようなお味で、口に入れるとびっくりするという噂。病み付きになる人も多いという話でした。
 そこまで言われたらもう気になって他のお菓子なんて目に入らないですよ。
 で、買ってきました。「金露梅」。



 まずパッケージがなんとも不思議だと思いました。
 箱の金文字も個別包装の金紙も一種独特なレトロな感じだし。
 和風?洋風?
 っていうか、大正モダンって感じ?
 包みを開けるとチョコレートで薄くコーティングされた5弁の花びらの形のお菓子が登場。直径は2.5センチ。高さも同じくらい。一口サイズって感じでけっこう小さいです。
 チョコレートが出てきたところで、無意識のうちに「じゃあ中身は小麦粉系の生地と生クリーム系のクリームかな。梅の形だし、梅の酸味もちょっと入ってるかも」と脳内で味をシミュレーションし、口に入れたとたん「おぉ!」
 …と驚愕。

 なんと、中身は和菓子ですよ、和菓子。
 チョコレートの向こうは白餡だったんです!
 白餡というとねっとりしてそうですが、この白餡はあまり密度が高くなくて、餡というより白インゲン豆をすりつぶした感じがきっちり残っています。
 にもかかわらず、口に入れるとホロホロと崩れていき、あっという間に消えてしまう。このはかなさ加減は和三盆の感触に似ています。

 あとで調べてみたところ、白餡部分にはミルクと卵黄が練り混ぜられているようで、チョコの内側でも和と洋のコラボレーションが行われていたんですね。
 結局「梅」はシルエットだけかい!とやや腰砕けにはなりましたが、それを差し引いても充分楽しませていただきました。

 欲を言えば、チョコレートの味はもうちょっとビターでもよかったかも。
 中の餡にも卵やミルクが入っていて(決してしつこくはないけど)甘めなので、コーティングはミルクチョコよりも思い切ってビターチョコにしたほうが中身がひきたつんじゃないかなと思いました。
 まあ、あくまでも私の好みですけど。

 以上、徳島の味覚についてのレポートでした。

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プロフィール

HN:
伊万里
性別:
女性
職業:
劇作家・ライター
趣味:
旅行 骨董 庭仕事

著作



「RE>PLAY〜一度は観たい不滅の定番」

Webサイトで連載していた演劇評をまとめて出版したものです。
「演劇って、興味なくはないけど何を選んだらいいのかわからなくて」………ビギナーが感じがちなそんな敷居の高さを取り払うために書きました。
数多い名作の中から「再演されたことのある作品」に絞り、 唐沢がお勧めの25本について熱く語りたおします。ビギナーからオタクまで、全種適用OK!

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