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古伊万里★新伊万里

劇作家・唐沢伊万里の身辺雑記です

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NZ紀行(1)〜春から秋へタイムトリップ!

 ニュージーランドは意外に遠い。
 成田を18時半に出て、着いたのは翌朝の8時40分。3時間の時差があるから、その分をひくと、飛行時間は11時間ちょっと。ヨーロッパとたいして変わらない感じだ。

 今回の旅行は一応「パッケージツアー」ではあるのだが、実際はほとんど個人のペースで行動できるようになっている。
 添乗員はついていなくて、空港に着くと現地係員が迎えにくる。それも一人ではなく、参加グループごとに一人。
 その担当ガイドが車で半日くらい市内を案内してくれてホテルのチェックインまで面倒をみてくれる。
 そのあとは食事も観光も自由。もちろん、「ここ予約入れて」とか最初に頼めば手配はすべてやってくれるし、滞在中困ったことがあればいつでも電話1本で対応してくれるので安心。
 次の滞在地までの移動は、現地のバス会社が担当しており、バスがホテルまでピックアップにくる。これにはあちこちの旅行会社のツアー客が相乗りしていて、当然日本人以外もいるが、必ず日本人のガイドがついていて、日本語で案内をしてくれる。そして次の滞在地では、またべつの現地係員が迎えにきていて同様に滞在中の面倒をみてくれるという具合。

 正直、添乗員がべったり付き添うタイプのツアーは移動がタイトなものが多いし、「ここで休みたい」と思っても余裕がなかったりするし、自分のペースでゆっくり買い物を楽しんだり、好きなものを食べたりすることもできないので窮屈なのだが、今回のようなスタイルだと、ゆとりもある上に面倒さはすべて引き受けてくれるので非常に快適だ。旅行会社としても添乗員を同行させるよりも合理的なシステムなのかもしれない。

 最初の訪問地はクライストチャーチ
 ニュージーランドは北島と南島という2つの島に分かれているが、クライストチャーチは南島最大の都市だ(ニュージーランド全体から見ると、オークランド、ウェリントンに次いで3番目の大きさ)。
 ここは「イギリス以外で最もイギリスらしい街」として有名だが、空港から市内へ向かう車の中からの眺めはまさに“イギリス”!
 緑の感じといい、建物といい、驚くほどイギリスに似ているのだ。



機上から見たクライストチャーチ。南太平洋に面している。


 その日は風がちょっと強かったものの、典型的な「秋晴れ」の気候。
 桜が終わりかけた時期の東京と比べると、気温はそれほど変わらないのだが、気候は見事に違った。
 まず空の色が違う。抜けるように真っ青ですべての景色がシャープに見える。まるで不純物がすべて取り払われたように。
 そして空気がピンと張りつめている。春の空気は「ぬるい」感じだが、秋の空気は「凛」として尖っている。でも日差しはけっこう強く、日向と日陰ではかなり体感温度が異なる。
 同じくらいの気温であるにもかかわらず、「これから暖かくなる」という空気と、「これから寒くなる」という空気は明らかに違う。これは不思議だと思った。
 春と秋を続けて体感できるチャンスなんて滅多にないので、おもしろい体験をした(夏と冬は差がはっきりしているので想像つくんだけど)。
 まず最初に連れていってもらったのはニュージーランド人の一般家庭。
 リタイア直後の夫婦が暮らしているお宅を訪問し、お茶をいただいた。
 クライストチャーチは、別名“ガーデンシティ”とも呼ばれていて、街中いたるところにきれいな庭園や公園があるし、個人宅でも庭自慢の家が多い。
 訪問したお宅でも、なんかの賞をもらったことがあるらしく、賞状や、「庭が現在の姿になるまで」の記録写真を見せてもらったりした。
 ややジェンキンスさん似のご主人は、ガーデニングが趣味とのことだったが、表庭は花中心、裏庭は実のなる樹木や野菜畑中心で、どちらも非常に手がかかっている様子だった。
 ここまでくると、朝から晩まで庭いじりをしていないと維持できないんじゃないだろうか。うちも庭があるので、庭を維持する大変さはちょっとはわかる。鑑賞する分には庭っていいんですけどね。



訪問したニュージーランド人宅のプライベートガーデン。


 次に訪れたのは「モナ・ベイル」。
 ここは19世紀末に建てられたビクトリア様式の個人邸宅。
 建物自体は今はレストラン&カフェになっていて見学だけのために入ることはできないのだが、広大な庭園は散策に最適なスポット。
 川・柳・水鳥・紅葉……と、癒しアイテム満載で、寒さも疲れもふきとびました。



モナ・ベイルの庭園。
ここに流れているエイボン川は、市の中心を貫くように流れており、
パンティングと呼ばれる英国風の優雅な舟遊びが楽しめる。




ここでもパンティングを楽しむ人が…。




モナ・ベイルの建物。
ここで結婚披露宴を行う人が多いらしい。




モナ・ベイル庭園内にあるバラ園。


 そのあとはスーパーマーケットに連れていかれ、30分のショッピングタイム。
 スーパーでの買い物、けっこう興味があったんですが、規模が大きすぎて30分では把握しきれない!
 いちいち英語を読まないと中身がなんなのかわからないので、思ったよりも時間がかかる。比較的すぐにわかるのはフルーツだったので、いくつか興味ひかれるものを買ってきました。



スーパーで買ったベビーキーウィ(?)。
マスカットより一回り大きいくらい。
表面に毛はないし、どっちかというとブドウっぽい感じだが、
味は確かにキーウィ。酸味は控えめ。


 最後は街の中心に位置する大聖堂広場へ。
 お土産屋さんなどはこの周辺に固まっている。
 一応、割引がきくという土産物店に案内され、ざっと商品についてのアナウンスなどをしてもらって観光終了。
 ここは夜10時までやっているそうなので、またあらためてゆっくり見にくることにした。

 ホテルまで送ってもらい、ここでガイドさんは退場。
 かなり遅くなったが、ランチを食べにいくことに。
 時間も時間なので、ホテルのすぐ前にあった中華のお店に入る。
 たしかに時間は遅かったけど、それにしても客少な………。
 無難なところで、海鮮の焼きそばと卵チャーハンを頼むが、出てくるまでに異常に時間がかかる。客いないのになぜ???
 催促してようやく出てきたシロモノは………驚きました。

 こんなまずい中華食べたの生まれて初めてだよ!

 いったいどう作ったらこんなにまずく作れるんだろう。
 このまずさを表現する言葉を私は知りません。
 とにかくまずい。
 焼きそばは麺の量に比してたれが異様に少なく、味も間が抜けている。固焼きそばなので、たれが少ないと馴染みようがなく、ただ固くて味のないものを食べたという感じ。

 続いて出てきたチャーハンはさらにすごかった!
 ご飯も卵もかたまっててまじってないし、脂っけもないし味もしない。
 「救いのない味」という言葉がふさわしい一品でした。
 しかも、両方ともすさまじく量が多いのです。
 「もしかして……ニュージーランド人の味覚って……」
 と最初の食事で一抹の不安を覚えた私の運命やいかに。

<続く>

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この記事へのコメント

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そんな中華が…

なかなかニュージーランドのお話が始まらないと思ったら、もう始まってたんですね。
乗り遅れてしまった。
既に序盤を読んだだけで行った気になってる私。
ベビーキウィは、たまたま先日友人が買ってみたら、美味しかったといってました。
日本でも手に入るようです。
それにしても、食べるものに困ったら中華に行け。と言われるくらいどこでもソコソコの味が食べれるのに、びっくりですね〜。
想像するだに、まずそうなチャーハンです。
イギリス人の舌は、そのまま土地に染み付いているのでしょうか?
カレーは試してみた?
続きを楽しみにしてます。
  • from フランソワ :
  • 2006/09/05 (21:05) :
  • Edit :
  • Res

さすがにイギリス仕込みだ

ベビーキーウィ、日本でも入手できるんですね。
今度探してみようっと。
成人したキーウィ(?)より食べやすい味でおいしかったですよ。

中華ってどこに行ってもその国の中華の味になる気がします。
結局、私たちにとっての中華は「日本の中華」なんだろうなー。
だからといってこのときの中華がまずいという事実は1ミリも変わりませんが。

たしかにイギリスの植民地となった時点でハンデを背負ったのかもしれませんね。
意外に少ないなと思ったのはイタリアン。インド料理も見かけなかったですね。タイ料理はけっこうあったけど、辛いもの苦手なんで……。
  • from 伊万里@管理人 :
  • 2006/09/05 (21:07) :
  • Edit :
  • Res

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プロフィール

HN:
伊万里
性別:
女性
職業:
劇作家・ライター
趣味:
旅行 骨董 庭仕事

著作



「RE>PLAY〜一度は観たい不滅の定番」

Webサイトで連載していた演劇評をまとめて出版したものです。
「演劇って、興味なくはないけど何を選んだらいいのかわからなくて」………ビギナーが感じがちなそんな敷居の高さを取り払うために書きました。
数多い名作の中から「再演されたことのある作品」に絞り、 唐沢がお勧めの25本について熱く語りたおします。ビギナーからオタクまで、全種適用OK!

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