古伊万里★新伊万里
劇作家・唐沢伊万里の身辺雑記です
日光江戸村の余命
鬼怒川観光の話です。
1日目は、「龍王峡」という渓谷を歩きました。
前回訪問時にも行ったんですが(そのときは紅葉し始めでした)、すごくいいところだったので、今回は新緑の龍王峡を楽しみにきました。
一応、虹見橋からむささび橋までを往復するのが最短の遊歩道コース(約1時間)なので、そこを歩いてみました。
距離はたいしたことないし、アップダウンもそれほどないんですが、問題は足場が非常に悪いこと。特に虹見橋→むささび橋間はかなり道が悪くて足がガクガクになります。
でも景色は本当に気持ちよくて最高でした。
2日目は、本来ならば「鬼怒川ライン下り」→「日光猿軍団」というコースでいこうと思ってたんですが、例の尻餅事件でお尻がかなり痛かったため、泣く泣くライン下りは断念。プラン全体を変更し、「日光江戸村」に行くことになりました。
ここは今回が初来訪になります。
平日ということもあって、村内はガラガラでした。
空いてるのは嬉しいけど、ここはディズニーみたいに並ぶようなたぐいのアトラクションがあるわけではないし(あるのは劇場タイプのイベントのみ)、まあもうちょっと混んでてもいいかなって気はしました(贅沢なやつ)。
なんかねー、江戸の町をウロウロするというのがひとつの楽しみなわけで、ある程度賑わってないと雰囲気が出ないんですよ。ゴーストタウンみたいな感じで。
ところどころで大道芸をやってたりするんですが、それも人が集まってないと気の毒すぎてねぇ……。
入ってすぐに、南京玉すだれをやっている人がいて、呼ばれたので見させていただきましたが、他の観客は遠足とおぼしき小学生が数名のみ。
小学生には南京玉すだれの口上もなじみがないようで「何語しゃべってんのかわかんない」と反応はきわめて薄し。
手拍子もまばらですだれは途中でひっかかるしで見ていていたたまれない気分になってきちゃいました。
終わったあとはさりげなく「お気持ち」を入れるように促されましたが、小学生がそんなもの払うわけはなく、妙におっさんくさい小学生が一人、「金もってねえけどおもしろかったよ」と玉すだれのおっさんを励ましつつ去っていきました。
しかたがないので「お気持ち」はこちらが負担しました。
入り口で配られた上演スケジュールをもとに、まず最初は「柳生武芸帳外伝」という野外ライブを見学。
これはまあ一言でいえば立ち回りを見せるパフォーマンスで、筋はほとんどないに等しいです。
その後、すぐそばにあった「地獄堂」の中へ。
「江戸時代の人々が考える死生観を展示しているのか」とまじめに考えて中に入ったら、単なるお化け屋敷もどき。
しかしこわかったのはお化けでも地獄でもなく、暗すぎて足下が見えないこと。
進路が全然わかんねーよ!
時々、脅しのように薄暗い中に鏡が置かれ、自分の姿がボワーッと浮かび上がったりするんですが、そんなもんがあるせいでますますどっちが道でどっちが壁なのかわからん。
だんだん腹がたってきて「どっちだよ」「わかんねーよ」「見えねーんだよ
」と怒りながら進むようになりましたが(地回りのヤクザか?)、相手はテープから流れてくる音声なのでもちろん進路を教えてはくれませんでした。
次に「吉良上野之介邸」へ。
中から「意外におもしろかったな!」と言いながらまたもやさっきのおっさんくさい小学生が出てくるのを発見。
おまえ……グループの盛り上げ役かよ。
この吉良邸、中で「忠臣蔵」の展示でもやってるのかと思いきや、中は人形館でした。
関ヶ原の戦いに始まり、江戸幕府が終焉するまでの300年間の中で起こった大きな事件の場面を人形で再現し、説明をテープで流すという内容。
まあコンセプトはいいんですけどね、なんかここもお化け屋敷くさいというか、場面がいちいち血なまぐさいんですよ。
半数くらいの場面が誰かが殺されてたり死にかけてたりという血まみれシーンで。
人形じたいが薄気味悪いので、あんまり気持ちよくなかったです。
吉良邸の向かいは「小伝馬町牢屋敷」。ここも人形展示らしいですが、牢屋敷+人形という組み合わせですでに路線が見えてしまい、遠慮しました。もうおなかいっぱいです。
その次は伝統劇場両国座で40分ほどの江戸人情芝居を観ました。
清水次郎長の子分が親分の使いで東海道を旅するというロードムービー。
まあ「お江戸でござる」みたいな感じ?
ただ、あそこまできっちりと作りこまれてるわけではなくて、脚本はかなり雑だし、出演者の演技も微妙。
一応、コメディ風につくってはあるんですが、それにしてはテンポがのんびりしすぎていてちょっとこれじゃ笑えないなあという感じ。
ここでランチタイム。
ほとんど選択肢はないので、とりあえずそのへんの茶店でラーメンを食べました。
そのうちに「花魁道中」が始まるというアナウンスがあったので、それを観に外へ。
花魁道中についての解説アナウンスを聞きながら道中を見学。

花魁道中。
一般人が花魁の姿を拝めるのはこのときだけだったらしい。

花魁道中の歩き方はちょっと独特。
足を一歩ずつ円を描くようにしながら踏みだし、体を左右に揺らして歩く。
列全体が船の上に乗っているように揺れて見せるのがコツだそうです。

花魁の履き物といえば「ぽっくり」。
これ履いて髪結い上げたらみんなしずちゃんみたいに見えるんだろうなあ。

さすがに自力で歩くのは難しいのか、支えになる人が横についています。
なんか怪我人が支えられながらかろうじて歩いてるみたいなんですけど。

江戸の扮装をした茶髪のカップル。
扮装料金はもちろん別です(町娘・新撰組隊士などいろいろバージョンあり)。
カップルはまだいいんだけど、赤ちゃん抱いたお母さんがお姫様の格好するのは…微妙。
そのあとは「北町奉行所」で遠山の金さんのお芝居(40分)を観ました。
お白州のまわりが桟敷席になっていて、お白州の上(つまりここだけが野外になる)でお芝居が繰り広げられるというちょっとおもしろい趣向。
これは江戸村の中でも人気演目らしく、役者はさっきよりかなりコメディ慣れしているし、アドリブもいっぱい入っていて客席受けはよかったです。ちょっとTVっぽいノリでしたが。
特に悪玉が一番おいしい役(笑いがとれる役)になっているところがミソ。
また、途中でそのおいしい悪玉役が本編とは関係ないトークを展開するところがあるんですが、「皆さん、まわりの方にもぜひ観にくるよう宣伝してくださいねー。江戸村なんていつでも行けるなんて思ってると……(ニッと笑い)ある日なくなっちゃってるかもしれませんよ〜
」……ってそれ笑えないから!
その悪玉さんによれば、GW直後はお客4人というときもあったそうで(しかもその4人は子供を含む1家族…)、「今日は平日なのにこんなにいっぱいお客さんが来てくれて嬉しいです〜
」としきりに感動してました。
そのあとは「大忍者劇場」で35分の忍者ライブを。
ここはけっこう劇場設備ちゃんとしてましたね。内容は忍者の立ち回り中心でちょっと新感線の影響受けてるかなーという感じ。
最後は「日本伝統文化劇場」で25分の花魁ショーを。
これがですねー、じつは一番おもしろかったんですよ。といっても話がおもしろいとかじゃなく、企画の勝利といいますか…。
まず最初に太鼓持ちが出てきて前説を始めます。
当時の遊郭がどんなに華やかだったか。
その中でも花魁と呼ばれる太夫を呼べるのはお金も教養もある一握りのセレブだったということ。
そのセレブは「お大尽」と呼ばれたこと。
そこまで説明したところで、「今日はこのお大尽役をお客さんのどなたかにやっていただきたいと思います」と宣言。
こう言われてすぐに「はい
」と立候補する勇気のある人が毎回いるとは思えないんですが、そこはうまいことのせて引っぱり出すのが太鼓持ちの仕事。
この日はなんかの団体ツアーが入ってて、その中で「Kさん」という声があがり、お大尽役にはこのKさんという推定65歳ほどの男性が選出されました。
このKさんが………うけた(笑)。
ストーリーとしては、このお大尽がなじみにしている太夫に「あなた、他の店でもべつの太夫を呼んだでしょ。私というものがありながらキィーッ、くやし〜!
」と焼き餅を焼かれ、「それは誤解だよ」とお大尽が言い、機嫌を直した太夫が踊りを踊っておしまいという「それだけかい!
」というたわいのない内容なんですが、ヅラをかぶったKさんが登場しただけで団体さんは大爆笑。太夫がKさんに向かって恨み言を言うくだりではもうみんな泣きくずれんばかりに笑ってました。
そんな突然引っぱり出されて台詞はどうするんだと思うかもしれませんが、そこは太鼓持ちが代弁するという形でうまく進め、支障がないように作られていました。
とはいうものの、いきなり舞台に上げられたら普通はもっと緊張して挙動不審になると思うのですが、Kさんはまったく顔色が変わらず、終始茫洋とかまえておられたのに感服しました。もうほんと、前世がお大尽だったんじゃないかっていうくらい似合ってましたね。
パンフを見たら、このお大尽役を外国人がやっている写真が載っていて、なるほどこりゃ外国人観光客にはたまらない体験だろうなーと思いました。
以上、ざっとですが、江戸村の感想でした。
印象をまとめると、ターゲットをどこに設定しているのかがいまいち不明瞭なのが中途半端な気がしました。
一口に江戸と言ってもいろいろな側面があるし、人によって江戸習熟度も違う。早い話が子供向けにするか大人向けにするかでも見せ方は違ってくると思うんですよ。
文化的なお勉強をしようと思うにはちょっと…というかかなり物足りないし、かといって遊び場としてもいまいち。
ファミリーできてもカップルできても女性同士できても老人会できても子供の遠足できても修学旅行できても微妙だと思います。
4500円というディズニーランド並の入場料をとっていながら中身はどこもチープな印象。
おまけに劇場に入るたびに懐紙のようなものを渡され、出し物が気に入ったらおひねりを包んで舞台に投げろと言われるんですよ。
もちろん強制ではないのでしなくてもいいんですが、あまり誰も投げないとなんとなく投げなきゃいけないような雰囲気になるのも窮屈だし、「お遊びですから」と言うわりには本気に感じられたりするし(笑)。
まあ、機械仕掛けの施設に頼るのではなく、あくまでも生身の人間を使ってお客を楽しませようとする心意気はいいと思うんですが、4500円のうえにおひねりを要求されるのはちょっと荷が重いかも……。
でもそれなりに楽しみましたよ。
皆さんも行ってみてください、江戸村。なくならないうちに(笑)。
1日目は、「龍王峡」という渓谷を歩きました。
前回訪問時にも行ったんですが(そのときは紅葉し始めでした)、すごくいいところだったので、今回は新緑の龍王峡を楽しみにきました。
一応、虹見橋からむささび橋までを往復するのが最短の遊歩道コース(約1時間)なので、そこを歩いてみました。
距離はたいしたことないし、アップダウンもそれほどないんですが、問題は足場が非常に悪いこと。特に虹見橋→むささび橋間はかなり道が悪くて足がガクガクになります。
でも景色は本当に気持ちよくて最高でした。
2日目は、本来ならば「鬼怒川ライン下り」→「日光猿軍団」というコースでいこうと思ってたんですが、例の尻餅事件でお尻がかなり痛かったため、泣く泣くライン下りは断念。プラン全体を変更し、「日光江戸村」に行くことになりました。
ここは今回が初来訪になります。
平日ということもあって、村内はガラガラでした。
空いてるのは嬉しいけど、ここはディズニーみたいに並ぶようなたぐいのアトラクションがあるわけではないし(あるのは劇場タイプのイベントのみ)、まあもうちょっと混んでてもいいかなって気はしました(贅沢なやつ)。
なんかねー、江戸の町をウロウロするというのがひとつの楽しみなわけで、ある程度賑わってないと雰囲気が出ないんですよ。ゴーストタウンみたいな感じで。
ところどころで大道芸をやってたりするんですが、それも人が集まってないと気の毒すぎてねぇ……。
入ってすぐに、南京玉すだれをやっている人がいて、呼ばれたので見させていただきましたが、他の観客は遠足とおぼしき小学生が数名のみ。
小学生には南京玉すだれの口上もなじみがないようで「何語しゃべってんのかわかんない」と反応はきわめて薄し。
手拍子もまばらですだれは途中でひっかかるしで見ていていたたまれない気分になってきちゃいました。
終わったあとはさりげなく「お気持ち」を入れるように促されましたが、小学生がそんなもの払うわけはなく、妙におっさんくさい小学生が一人、「金もってねえけどおもしろかったよ」と玉すだれのおっさんを励ましつつ去っていきました。
しかたがないので「お気持ち」はこちらが負担しました。
入り口で配られた上演スケジュールをもとに、まず最初は「柳生武芸帳外伝」という野外ライブを見学。
これはまあ一言でいえば立ち回りを見せるパフォーマンスで、筋はほとんどないに等しいです。
その後、すぐそばにあった「地獄堂」の中へ。
「江戸時代の人々が考える死生観を展示しているのか」とまじめに考えて中に入ったら、単なるお化け屋敷もどき。
しかしこわかったのはお化けでも地獄でもなく、暗すぎて足下が見えないこと。
進路が全然わかんねーよ!
時々、脅しのように薄暗い中に鏡が置かれ、自分の姿がボワーッと浮かび上がったりするんですが、そんなもんがあるせいでますますどっちが道でどっちが壁なのかわからん。
だんだん腹がたってきて「どっちだよ」「わかんねーよ」「見えねーんだよ

次に「吉良上野之介邸」へ。
中から「意外におもしろかったな!」と言いながらまたもやさっきのおっさんくさい小学生が出てくるのを発見。
おまえ……グループの盛り上げ役かよ。
この吉良邸、中で「忠臣蔵」の展示でもやってるのかと思いきや、中は人形館でした。
関ヶ原の戦いに始まり、江戸幕府が終焉するまでの300年間の中で起こった大きな事件の場面を人形で再現し、説明をテープで流すという内容。
まあコンセプトはいいんですけどね、なんかここもお化け屋敷くさいというか、場面がいちいち血なまぐさいんですよ。
半数くらいの場面が誰かが殺されてたり死にかけてたりという血まみれシーンで。
人形じたいが薄気味悪いので、あんまり気持ちよくなかったです。
吉良邸の向かいは「小伝馬町牢屋敷」。ここも人形展示らしいですが、牢屋敷+人形という組み合わせですでに路線が見えてしまい、遠慮しました。もうおなかいっぱいです。
その次は伝統劇場両国座で40分ほどの江戸人情芝居を観ました。
清水次郎長の子分が親分の使いで東海道を旅するというロードムービー。
まあ「お江戸でござる」みたいな感じ?
ただ、あそこまできっちりと作りこまれてるわけではなくて、脚本はかなり雑だし、出演者の演技も微妙。
一応、コメディ風につくってはあるんですが、それにしてはテンポがのんびりしすぎていてちょっとこれじゃ笑えないなあという感じ。
ここでランチタイム。
ほとんど選択肢はないので、とりあえずそのへんの茶店でラーメンを食べました。
そのうちに「花魁道中」が始まるというアナウンスがあったので、それを観に外へ。
花魁道中についての解説アナウンスを聞きながら道中を見学。
花魁道中。
一般人が花魁の姿を拝めるのはこのときだけだったらしい。
花魁道中の歩き方はちょっと独特。
足を一歩ずつ円を描くようにしながら踏みだし、体を左右に揺らして歩く。
列全体が船の上に乗っているように揺れて見せるのがコツだそうです。
花魁の履き物といえば「ぽっくり」。
これ履いて髪結い上げたらみんなしずちゃんみたいに見えるんだろうなあ。
さすがに自力で歩くのは難しいのか、支えになる人が横についています。
なんか怪我人が支えられながらかろうじて歩いてるみたいなんですけど。
江戸の扮装をした茶髪のカップル。
扮装料金はもちろん別です(町娘・新撰組隊士などいろいろバージョンあり)。
カップルはまだいいんだけど、赤ちゃん抱いたお母さんがお姫様の格好するのは…微妙。
そのあとは「北町奉行所」で遠山の金さんのお芝居(40分)を観ました。
お白州のまわりが桟敷席になっていて、お白州の上(つまりここだけが野外になる)でお芝居が繰り広げられるというちょっとおもしろい趣向。
これは江戸村の中でも人気演目らしく、役者はさっきよりかなりコメディ慣れしているし、アドリブもいっぱい入っていて客席受けはよかったです。ちょっとTVっぽいノリでしたが。
特に悪玉が一番おいしい役(笑いがとれる役)になっているところがミソ。
また、途中でそのおいしい悪玉役が本編とは関係ないトークを展開するところがあるんですが、「皆さん、まわりの方にもぜひ観にくるよう宣伝してくださいねー。江戸村なんていつでも行けるなんて思ってると……(ニッと笑い)ある日なくなっちゃってるかもしれませんよ〜

その悪玉さんによれば、GW直後はお客4人というときもあったそうで(しかもその4人は子供を含む1家族…)、「今日は平日なのにこんなにいっぱいお客さんが来てくれて嬉しいです〜

そのあとは「大忍者劇場」で35分の忍者ライブを。
ここはけっこう劇場設備ちゃんとしてましたね。内容は忍者の立ち回り中心でちょっと新感線の影響受けてるかなーという感じ。
最後は「日本伝統文化劇場」で25分の花魁ショーを。
これがですねー、じつは一番おもしろかったんですよ。といっても話がおもしろいとかじゃなく、企画の勝利といいますか…。
まず最初に太鼓持ちが出てきて前説を始めます。
当時の遊郭がどんなに華やかだったか。
その中でも花魁と呼ばれる太夫を呼べるのはお金も教養もある一握りのセレブだったということ。
そのセレブは「お大尽」と呼ばれたこと。
そこまで説明したところで、「今日はこのお大尽役をお客さんのどなたかにやっていただきたいと思います」と宣言。
こう言われてすぐに「はい

この日はなんかの団体ツアーが入ってて、その中で「Kさん」という声があがり、お大尽役にはこのKさんという推定65歳ほどの男性が選出されました。
このKさんが………うけた(笑)。
ストーリーとしては、このお大尽がなじみにしている太夫に「あなた、他の店でもべつの太夫を呼んだでしょ。私というものがありながらキィーッ、くやし〜!


そんな突然引っぱり出されて台詞はどうするんだと思うかもしれませんが、そこは太鼓持ちが代弁するという形でうまく進め、支障がないように作られていました。
とはいうものの、いきなり舞台に上げられたら普通はもっと緊張して挙動不審になると思うのですが、Kさんはまったく顔色が変わらず、終始茫洋とかまえておられたのに感服しました。もうほんと、前世がお大尽だったんじゃないかっていうくらい似合ってましたね。
パンフを見たら、このお大尽役を外国人がやっている写真が載っていて、なるほどこりゃ外国人観光客にはたまらない体験だろうなーと思いました。
以上、ざっとですが、江戸村の感想でした。
印象をまとめると、ターゲットをどこに設定しているのかがいまいち不明瞭なのが中途半端な気がしました。
一口に江戸と言ってもいろいろな側面があるし、人によって江戸習熟度も違う。早い話が子供向けにするか大人向けにするかでも見せ方は違ってくると思うんですよ。
文化的なお勉強をしようと思うにはちょっと…というかかなり物足りないし、かといって遊び場としてもいまいち。
ファミリーできてもカップルできても女性同士できても老人会できても子供の遠足できても修学旅行できても微妙だと思います。
4500円というディズニーランド並の入場料をとっていながら中身はどこもチープな印象。
おまけに劇場に入るたびに懐紙のようなものを渡され、出し物が気に入ったらおひねりを包んで舞台に投げろと言われるんですよ。
もちろん強制ではないのでしなくてもいいんですが、あまり誰も投げないとなんとなく投げなきゃいけないような雰囲気になるのも窮屈だし、「お遊びですから」と言うわりには本気に感じられたりするし(笑)。
まあ、機械仕掛けの施設に頼るのではなく、あくまでも生身の人間を使ってお客を楽しませようとする心意気はいいと思うんですが、4500円のうえにおひねりを要求されるのはちょっと荷が重いかも……。
でもそれなりに楽しみましたよ。
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「RE>PLAY〜一度は観たい不滅の定番」
Webサイトで連載していた演劇評をまとめて出版したものです。
「演劇って、興味なくはないけど何を選んだらいいのかわからなくて」………ビギナーが感じがちなそんな敷居の高さを取り払うために書きました。
数多い名作の中から「再演されたことのある作品」に絞り、 唐沢がお勧めの25本について熱く語りたおします。ビギナーからオタクまで、全種適用OK!
Webサイトで連載していた演劇評をまとめて出版したものです。
「演劇って、興味なくはないけど何を選んだらいいのかわからなくて」………ビギナーが感じがちなそんな敷居の高さを取り払うために書きました。
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ウェスタン村の危機
だけど、入場料がバカ高いので、今度の旅行で一緒に行くTが、承服するか問題です。
知り合いのフランス人が子供連れで行って、面白かったから是非行けと薦めてくれました。
青空劇があったり、ゲームがあったり飽きないと言っていたけど…。
やはりある程度人がいると、それだけで盛り上がるんですかね。
ただ、帰りのバスが早くになくなっちゃうので、閉園までいると駅まで帰れなくなると言っていました。
そのフランス人は、白タクに乗って、怖い思いをしながら(被害妄想)帰路についたようです。
日光には「ウェスタン村」と言うのもありますよね。
江戸村より、ウェスタン村の方が閉園は早い気がします。
伊万里さんじゃなかったっけ?ウォンテッドの犯人を捜してたら、その人、その日は休暇を取っていたっていうの。
大安売り
うーん。でもどうかな。江戸検定をパスしたフランソワさんから見たら「江戸をなめてんじゃねえぞ、おら!」と思う内容かも。
たしかに外人には受けると思うけど、4500円とるならもうちょっとためになる情報もほしいし、見た目の華やかさもほしい。
杉浦日向子さんを監修顧問に招くとか、もっと本気出してほしかったですね。杉浦さん、もういないけど。
帰りのバスはありますよ。いくらなんでも。
当然、閉園時間(5時)から15分後くらいに最終バスが設定されてます。
ただし、それはあちこちの観光地を寄り道してから駅に行くルートなので、多少時間がよけいにかかります。
最短ルートで駅にいくバスは4時すぎくらいで終わります。
でもバス代がけっこう高いんで(400円)、数人いるならタクシーに乗ってもあまり変わらないかもしれないです。
フランソワさんの感想がききたいので、ぜひTを説き伏せて行ってきてください、江戸村。
殺し文句は「なんか江戸村もうなくなっちゃうらしいよ」でどうでしょう(笑)。
> 伊万里さんじゃなかったっけ?
> ウォンテッドの犯人を捜してたら、
> その人、その日は休暇を取っていたっていうの。
そんなおもしろい人、私じゃありません。
「ウェスタン村」もねぇ、老い先短い感じでしたよ。
東武電車の中から「ウェスタン村入場料大幅値下げ!」というでかい看板が見えました。
もっとプライド持とうよ>ウェスタン村
なんかもう悲壮感すら漂ってましたね。。。
日光江戸村の余命
背景が山だからさまになるんだよなー。
そのときは、猿回しが話題になってたころで、なかなかにぎわってました。
まさか存続が危ぶまれるところまでいってたとは。
当時のもうひとつの目玉が萩本欽一ひきいる「欽ちゃん劇場」。
わたしが見たのは、若いカップルが2組出てくる話でした。
最初は仲良くケンカする睦まじい場面から始まり、やがて何の事情だったか忘れたけど、やむなく引き裂かれることに。
で、なぜかそこで話が終わってしまったんです。明らかに話の途中なのに。
しかも欽ちゃん劇場なのに、悲劇的なところで終わってしまった。
あれは何だったんだ。
その後、同じようなころに欽ちゃん劇場を見たという同僚に聞いてみたら、ふつうに笑える話をやったっていうんだよ。
わたしは違うテーマパークに間違えて入ってしまったんだろうか。
ウェスタン村も行ったよ。
6人の男女でガヤガヤ行ったのですが、南米を研究しているヤツが、酒場のおやじ(人形)にスペイン語で話しかけてたのがめちゃくちゃかっこよかった。
まわりの客もあぜんとしていました。
吸収合併
へえー、萩本欽一がかんでいた頃があったんですか。
やっぱりそれに匹敵するプロデューサーを連れてこないとだめですね。
明らかに話の途中で終わってしまうといえば、TDSのアリエルのミュージカルもそう(?)ですね。結局人間にならないでトートツに終わったのには驚きました。
猿回しみたかったなー。
いっそのこと日光猿軍団と合併するってのはどうでしょう。
江戸も楽しめるし、猿も楽しめるってことで一石二鳥。
それならこの入場料でも納得できるかも。