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古伊万里★新伊万里

劇作家・唐沢伊万里の身辺雑記です

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走る引越屋さん

 ようやく「引越当日」までたどりつきました。
 さっそくレポートへGO!

 引越当日の天候は雨。
 前日よりは気温も低めだった。
 ここんとずーーーっとお天気に恵まれていたが、よりによって当日だけが雨とは。。。
 しかしまあ、考えようによっちゃ、大量のホコリが発生する引越当日に、空気が乾燥していないのは良いことかもしれない。

 ホテルで朝ご飯を食べてから、車で家に向かう。
 8時半頃に到着したが、アリさんの車はすでに家の前に横付けされていた。
 作業着を身につけたお兄ちゃんたちはすでにバリバリのハイテンションでスタンバッている。
 その中には……おお、なつかしのKさんの姿もあるではないか!(2007.3.3の「アリさんのヒミツ」記事参照)

 「おはようございます!

 帽子をとって元気よく挨拶してくるKさん。
 ところが、うちに見積もりにきたときのKさんとはかなり雰囲気が変わっていた(作業着だし、髪型は坊主になってるし)ため、母はKさんだとわからず「誰だ、あんた」的態度をとったものだからKさんがっくり。
 「僕ですよー。僕、僕
 アピールされてようやくKさんだと気づいた母。
 「あらやだー。Kさん? 全然わかんなかったわ。前見たときより若返っちゃってるんですもの」
 ……今頃お世辞言ってもおせーよ。
 あわれKさん。「Kさんに来てもらいたいわ〜ん」と言われて張り切って来たのにこの仕打ち。

 引越メンバーは全部で5名。
 イメージとしては「ベテランの司令塔」が一人いて、あとは顎で使われるバイトくん……という感じを想像していたのだが、今回来た5名はあまり上下格差がなくて、全員が慣れてるプロ集団という感じだった。
 まずはコンテナ行きの段ボールの積み込みからスタート。
 は……はやい……。
 威勢の良いかけ声とともに、みるみるうちに段ボールが減っていく。
 うちは作りつけの家具が多く、数少ない可動式(?)の家具もほとんど仮住まいに持っていくので、コンテナに預けるのは段ボール箱が中心となる。
 そのせいか、積み込みはとんとん拍子に進み、9時スタートで10時半には終了。
 終わったところで、引越トラックはコンテナのある多摩に向けて出発。

 多摩まで行ってコンテナに積み込んで、また杉並まで戻ってくるわけだが、けっこう時間かかるとふんでのんびりしてたらあっという間に電話がかかってきて「終わりました。1時すぎには戻れると思います!」と言われてびっくり。
 あわててお昼を食べに外へダッシュ(両親は念のため居残り)。
 1時前に戻ったが、すでに作業を開始していたアリさんメンバー。
 は……はやいよ……。
 あんたらワープしてんのか?!

 お次はいよいよ仮住まい先へ運ぶ荷物の積み込み。
 荷物の量としてはコンテナに運んだもののほうが多いが、今度はパソコンとか家電とか特別梱包が必要なものや、ダイニングテーブルやベッド・机など大きな家具が多いので、そう簡単には進まないはず。
 と思ったら、3時には終了。
 はぇ〜〜〜。
 なんかね、走るんですよ。
 さすがに運びながらは走らないけど、トラックに積み込んでからまた荷物をとりに2階に行くときとか、「うぉりゃぁあ〜〜〜〜!!」って感じで全員が怒濤のように走り抜く。
 まるで1分間にいくつ運べるかをチームで競っているような感じで、見ているだけで目がまわりそう。
 母も驚いて「なにも走らんでも…」という表情になってましたが、Kさんは「“走る引越屋”はウチだけなんです!」と得意そう。
 母の「のろいから?」発言を根に持ってあてつけているんだろうか。。。。
 早いだけじゃなく、力ももちろんすごくて、こっちが両手で持ち上げてもビクともしないような荷物を片手でひょいひょい運んでしまう。
 見てるとどの荷物も家具もすごく軽そうに見えてしまうが、それはおおいなる錯覚。

 荷物が残らず運び出されたあと、まずはアリさんの車が品川に向けて出発。
 次に私と母が、37年間お世話になった家にお別れの挨拶をしてからタクシーに乗り込む。
 最後に午後から手伝いにきた柿右衛門@弟と父がべつのタクシーで出発。
 この日は高速がかなり渋滞していて、私が乗ったタクシーは高速を使わず一般道を使ったが、一足早く高速に乗ってしまったアリさんは渋滞に巻き込まれたようで、結局品川のマンションには全員ほぼ同時に到着することになった。

 マンションに入れる家具のレイアウトについては、何回か部屋を下見してこまこまとあらゆる距離をメジャーで測り、どの家具をどう置くかを完璧にシミュレーションして配置図も作ってきたので、我ながら惚れ惚れするほどすべての家具がぴったりと収まった。
 すべての家具が運びこまれ、段ボールが積み上げられたところで無事引越終了。
 アリさんが引き上げたのは5時半頃だった。
 ちょうど階下がレストランなので、夕食はそこでとり、その日はとにかくベッドやトイレ・バスルーム・洗面所など、最低限必要な場所だけ整えて寝る。

 翌日はNTT「Bフレッツ」の工事の人が来て電話が開通するが、ネットの接続ができずに悪戦苦闘(2007.2.26の「ウォーターフロントからこんばんは」記事参照)。
 さすがにこの日はまだ自炊する余裕はなかったが、荷ほどきはかなり進んだ。
 本当は「必要なものだけとりだして、当分はゆっくり休もう。しばらくは段ボールに囲まれた生活でもしょうがない」とか言ってたんですが、なんか引っ越し前からの片づけ癖が定着してしまったようで、身体が片づけモードから抜けないの。片づけがとまらない。気がつくと身体が動いてて、段ボールを空にしていくのが快感になっている(笑)。
 でも実際のところ、ゴチャゴチャしてるものを整理するのはすごく疲れるけど、何もないところに1からモノを収納していくのは楽しい。
 しかも荷物じたいかなり少なくなっていて、本当に必要なものしかないからいまだかつてないほど機能的にモノが収まっていく。
 なにこれ、気持ちい〜〜〜い!!

 今回、荷ほどきをしてみてわかったこと。
 引っ越しは「梱包で苦労」するか「荷ほどきで苦労」するか、2つにひとつだ。
 人の手を借りず、自分の力でギリギリまで捨てまくって考えて分類して詰めた荷物は、荷ほどきがとても楽だし早い。どこに何があるか、苦労しただけあってかなり細かいところまで頭に入ってるからね。
 その点、梱包をお任せにしてしまうと、余計なゴミまで詰められてしまうし、なによりも段ボールの表記だけでは何が入っているのか細かいところまで把握できないので荷ほどきに時間がかかる。
 「引っ越しは引っ越したあとが一番大変」と言われるが、私の場合はなんといっても最初の捨てる作業が一番大変だった。これに比べたら荷ほどきなんてちょろいちょろい。

 というわけで引っ越しの翌々日には段ボールの存在感はほとんどなくなり、昼も夜も自炊して家で食事をとることができたのでした。
 しかしこれで引っ越しが終わったと思ったら大間違い。
 この日、私と母はマンションで片づけに専念したが、父は朝から杉並の旧居に行って「ピアノ業者による2階のグランドピアノの搬出作業(これが一大事業で、家が空になった状態でないとできない)」と「TEPCOの光回線撤去工事」に立ち会い、さらに午後からは柿右衛門も加わって最後のゴミ出し&掃除を行った。
 引っ越し日に家を出たときには「これで家も空っぽになった」と思ったが、実際は完全に空になってはいない。
 たとえば消火器だの、防災用の水のペットボトルだの、微妙なものが少しずつ残っていて、かき集めるとけっこうな量になるのだ。
 「可燃ゴミ」に関しては引っ越しの日に出せたのだが、「不燃ゴミ」はまだまだ山ほどあるし、明日からは解体工事に入ってしまうので、どうしてもとりはずしができないものを除いてはゴミを処理しておかなくてはならない。
 結局、朝出ていった父がマンションに帰ってきたのは夜。
 それはそれは気が遠くなるような作業だったらしく、疲労困憊の態で戻ってきた。
 どうせ壊すものなんだからそんなにムキになって清掃しなくても……最終的には解体業者の人がなんとか処理してくれるのでは……と思ったが、やはり若い頃に自分で建てた家の最後の姿を見ると情がわいてしまい、きれいにしないではいられなかったという。
 そう言われたら「そういうものか」と思うが、しかしただでさえ引っ越し前に限界まで働いてるんだから、あまり無理をするのもいかがなものかと思うのだが。

 「不燃ゴミ」は、近所に住んでいる柿右衛門に出してもらうことになったが、ここでまたまた母が「放火されないか心配だわ」と言いだし、警察に電話して「今晩だけでも不審人物がいないかパトロールしてください」と要請。
 お陰で夜中にこそこそゴミ出しに行った柿右衛門がお巡りさんに不審尋問されそうになったとか、ならないとか(笑)。

 とにもかくにもこれで一連の引っ越しイベントは終了し、予定通り2月26日より解体作業が始まったのでした。

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プロフィール

HN:
伊万里
性別:
女性
職業:
劇作家・ライター
趣味:
旅行 骨董 庭仕事

著作



「RE>PLAY〜一度は観たい不滅の定番」

Webサイトで連載していた演劇評をまとめて出版したものです。
「演劇って、興味なくはないけど何を選んだらいいのかわからなくて」………ビギナーが感じがちなそんな敷居の高さを取り払うために書きました。
数多い名作の中から「再演されたことのある作品」に絞り、 唐沢がお勧めの25本について熱く語りたおします。ビギナーからオタクまで、全種適用OK!

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