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古伊万里★新伊万里

劇作家・唐沢伊万里の身辺雑記です

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6人目のトートが“近すぎる”件について

 宝塚雪組の「エリザベート」を観てきました。
 「エリザベート」についてはもう今までにしつこいほど書いてきたので、皆さん(特に観たことない人は)「またか!」とうんざりかもしれませんが、今回は「エリザベート」の話だけど「エリザベート」の話じゃない部分もあるので、お許しください。

 一応説明しておきますと、宝塚で「エリザベート」が初めて上演されたのは1996年。一路真輝の退団公演の演目に選ばれたのがこのウィーンミュージカルでした。
 以後、星組→宙組→花組→月組と再演され(必ずしも続いて上演されたわけではなく、ものすごく間が空いた時期もあります)、11年かけてまた雪組に戻ってきたのが今回の公演です。
 もちろん、11年たったらメンバーはほとんど入れ替わっているので、同じカンパニーでの公演とはもはや言えません。

 ただ、宝塚は組替えが多いので、前にいた組のときとか、前の前の組にいたときとか、過去になんらかの形で「エリザベート」にかかわっていた人もけっこういるんですが、その場合、同じ役をやることは稀で(だいたいそのときの学年にふさわしいポジションの役を与えられるので)、「前は××だったけど、今回は▲▲だった」など、かかわるたびに出世魚のように役が変わっていくのがひとつの楽しみだったりします。

 が、それにも運不運がついてまわり、これは「ベルサイユのばら」とか「風と共に去りぬ」のような再演の多い人気作品にも言えることなんですが、こういった作品にものすごく当たる確率が高い人とそうでない人というのがいるんですよ。
 たとえば、大地真央が上記の2作品に恵まれなかったのは有名な話です。正確に言うと下級生のときに小さい役では出てるんですけど、主役を張れるスターになってからはかかわる機会がなかったようです。
 今回の公演でいうと、フランツ役の彩吹真央はなんと3度目。しかも前回はルドルフですから、これだけ大きい役を続けてできるのはかなり「エリザ運」がいいのかもしれません。
 一方、意外なのは主役のトートをやる水夏希(今回は水のトップお披露目公演になります)。
 あんなに組替え多かったのに、なんと「エリザベート」に出演するのは今回が初めてなのだそうです(本人いわく「(エリザベートを)やらない組、やらない組を渡り歩いていた」とか)。
 下級生ならともかく、トップになるくらいの学年で、11年間1回も当たらなかったというのもかなり珍しいかもしれない。
 まるで、私の宝塚友の会の花組運みたいだ…(ついに春野寿美礼在任中は一度も当たらず。次はさよならだし、よけいに無理でしょう。なぜか花だけが毎回1枚も当たらない…)。

 というのは前振りで、今回はこの水のトートについて書きます。
 じつは「エリザベート」については、ウィーン原典版を観たときに、あまりに完璧な台本&音楽&表現と解釈に完全にノックアウトされてしまい、これを観たあとはもうこれ以上のものがあるとは思えないという状態になっていたので、申し訳ないけど宝塚の「エリザベート」に対する期待感は前よりもずっと色あせていました。
 もちろん、歌唱力のこともありますが、本来エリザベート主役の話を、男役中心にするため、無理やり彼女につきまとう死神(トート)を主役に据えて書き換えた……という脚色じたいにどうしても無理があり、ウィーン版の自然で説得力のある作品構造を観てしまった今となっては、宝塚版の無理ばかりが目につくようになってしまったことが大きいです。
 とはいうものの、ヴィジュアルの美しさはやはり宝塚が一番。特にトートの造形は、もはや物語を飛び出して宝塚の男役にしかできないキャラとして一人歩きを始めており、トップが変わるたびに「私のトートはこれ!」という感じで披露してくれるのはそれだけで充分見応えがあります。
 ウィーン版の作品構造のすばらしさと、「なぜトート主役だと無理が生じるのか」についてはHPでじっくり語りまくりましたが、今回は、その無理を承知でもなお宝塚の「エリザベート」に特別な魅力があるのはなぜか、について考えてみました。

 宝塚歴代のトートは水で6人目になるわけですが(新人公演は除く)、どのトートにも持ち味というか、特徴があります。
 大きく分けると「歌得意派」と「ダンス得意派」と「どちらも得意ではないがルックスや雰囲気にスターとしてのカリスマがある派」。
 で、今頭の中で6人のトートをバーーーッと振り分けてみたんですが、あらためて分けてみると、水は「ダンス得意派」にカテゴライズされる初めてのトートかもしれないです。

 まず、初代トートの一路真輝(雪組)。これはもちろん「歌派」の筆頭ですが、トートの造形じたいはシンプルで、“基本形”という感じ。人間くささもなく、「死」という無機的なものをそのまま忠実にクールに演じていました。
 2代目トートの麻路さき(星組)は“ゴージャストート”。彼女自身はスケール感のある華やかさが持ち味で、どちらかというと歌が苦手だったので、歌の苦手感をカバーするためか、かなり人間くさく作りこんでいました。で、ここから「トートって象徴じゃないの? 象徴がこんなに感情的になっちゃっていいの?」という宝塚版の違和感とズレが始まるわけですが…。
 3代目トートの姿月あさと(宙組)は“俺様トート”。彼女は「歌派」でしたが、「死」というとらえどころのないものよりは「黄泉の帝王」という方向でキャラクターを作り上げちゃった感じ。「恐ろしさ」とか「パッション」とかそういう動的なものを感じさせる役作りで、エリザベートとの一体感はあまりない。どちらかというと、男性がトートを演じるときはこのパターンに陥りがち。これについては後述します。
 4代目トートの春野寿美礼(花組)は………ごめんなさい。チケットあててくれなかったからうらんでるわけじゃないんですが、正直、彼女のトートはわからなかった。周囲に数人熱狂的な春野ファンがいるので言いにくいんですけど。
 カテゴリー的には「歌派」なんですが、私には今までのトートが少しずつまじっているように見えて、彼女のトートというものがはっきりとあとに残りませんでした。器用にいいとこどりしたっていうか…。彼女のトートで「エリザベート」ファンが急増したという話もきくのですが、ある意味今までのトートをいったん総括してみせたからこれといったくせや偏りがなかったのかもしれません。
 5代目トートの彩輝直(月組)は、“虚無トート”。彼女は「ルックスと雰囲気とスター性」に入る人ですが、クールビューティでデカダンな感じが虚無的なトートにぴったりはまっていて、「男でも女でも人間でもないなにか」という点では初代トート以来の「死神」らしい「死神」でした。とにかく、この世のものとは思えない妖しい美しさとオーラで、動きも少なく、最小限の表現でしたが、それが最大の効果をあげていました。持ち味だけでいったらこの人が一番トートのイメージにぴったりなんじゃないかな。 
 そして今回の水夏希(雪組)ですが……。
 基本的に前回の彩輝トートの路線だったんですよ。美しさとカリスマで圧倒しながらも決して人間くささを感じさせないという。
 が、観ているうちにさらにプラスアルファを発見したのです。

 最初はそれがなんなのかわかりませんでした。
 でもなんか冷静に観ていられない。
 観ててドキドキしてくる。息苦しさを感じる。
 これはなんだろう……。
 しばらくしてようやくわかりました。
 近いんです。距離が。
 客席との、じゃなくて、相手役との。
 相手役といっても濃密にからむ相手はエリザベートと皇太子ルドルフくらいなんですが、そのときの距離感が異常にち・か・い。
 もう8×4してきてもやばいくらい近すぎ(笑)。

 思えば、彩輝はちょっと離れた場所から冷徹な目で人間を観察するトートといった感じでした。相手に接近しすぎるとどうしても知から情の世界になってしまい、人間くささが漂ってしまう危険もあるのだと思います。
 事実、今まで相手との接触が多かったトートは例外なく人間くさかった。
 でもほんとに不思議なんですけど、水は接触しまくってるのに人間くさくないんですよ。
 さっきから「近い」を連発していったい何が近いのかよくわからないと思われると思いますが、うー、これは説明難しいんですが、物理的な距離も心理的な距離も近いんです。

 具体例で言うと「ボディタッチがやたらに多い」
 ちょっと気を許すとすごいそばにいて、なにげにいっぱい触ってるんです。
 そして(ここ重要)その触り方がチョーう・ま〜い!
 それはもう尋常ならざるうまさですよ。ダンスで鍛えた繊細でしなやかな身のこなしが最大限に生きていて、その美しさにはほれぼれを通り越して茫然自失。
 ちょっと近すぎでしょ、それ。触りすぎだって、それ。と動揺しながらも、なぜかそれがいやではない。というかむしろ気持ちいい。「もっと触って〜!」という気分になる。
 これはすごいことですよ。

 ……と言うと、「えーー、気持ち悪い。女が女を触ってるの見て気持ちよくなるなんて。レズじゃん!」というつっこみが必ずくると思いますが、ことはそう単純ではないんです。
 なぜなら、トートを演じている水は「男には絶対出せない味」を出していると同時に、「女」にも絶対に見えないから。
 これがちょっとでも「ああ、女の人がやってるんだね」と感じさせる隙を見せたら、まず0.1秒後には「女が女を…キモい!」という抵抗感が観ているほうに生まれることは間違いありません。
 ということは、これってよっぽど「女に見えない」ことに自信をもってる人でなきゃできない非常にリスキーな技ってことですよね。

 次に、じゃあなぜ気持ちよくなるのか。ですが。
 もしこのトートを男が演じたとしましょう。
 男性のトートがエリザベートにものすごく接近し、触りまくったとしましょう。
 そのとき、観ている側ははたしてこういう気持ちよさを感じることができるのか。想像してみたんですが、それは「否」でした。
 もちろん、すべての男で試した(笑)わけではないので、中にはそれを芸の力でクリアする男優もいるかもしれませんが、基本的には「否」です。
 なぜなら、男優がやれば当然「男と女」に見えてしまい、そこには異質なものが存在するという前提が生まれてしまうからです。

 異質なものが一方的に迫ってきたら、当然そこには抵抗あるいは緊張感が生まれます。両者のコミュニケーションがうまくいってはじめて異質なもの同士が一体化できるわけですが、そこまでいくには想像以上に高い敷居を越えなければなりません。物理的には可能でも、心理的にと言われるとそれはなかなか難しい。
 コミュニケーションは共感から始まりますが、一般的に「攻め」の役割を担う男性は「共感」が苦手。コミュニケーションが完璧にとれない限り、女は100%心は開かないものです。まあ開かなくても日常生活には支障ないんだけどね(笑)。ていうか開くほうが危険だし。

 とにかく、そのために、攻めるトートと受けるエリザベートという図式を男女がそのままやると、緊張感や相克は伝えやすいけど一体感はかもしだしにくいわけです。
 なぜなら、男が一歩接近するごとに、そこには「支配vs被支配」という匂いが漂ってしまうから。これは資質からくる根本的な違いなので、どうしようもありません。

 ところが、これをいとも簡単に越えられるのが宝塚の男役なんですねー。
 水トートが近すぎても抵抗を感じない、触りまくってもいやじゃないというのは、両者が同質なものであり、「支配vs被支配」の匂いが漂わないからです。
 同質ゆえのアドバンテージで心理的な壁を即クリアできてしまうから、エリザベートも観客も水トートの侵入に対してこうもうかうかと無防備になれるわけ。
 無防備な状態が気持ちいい。これが理由だったんですね。
 「気を抜いたときに死が自分の内部に違和感なく侵入してくる」という危うい感覚はやはり宝塚にしか出せない特徴でしょう。

 ではなぜドキドキするのか。
 じつはこれこそ「宝塚の男役がなぜ女に快楽を与えるのか」という理由にもかかわってくるんですが、水トートのボディタッチは当然セクシャルなものを意識しての動きや形をもっています。女友だちが「ねえねえ」と触ってきたり、お母さんが抱きしめてくれたりするのとは種類が違う。
 そういう意味では生身の男が与えるドキドキ感と同じといっていいでしょう。じゃあなにが違うかといえば、どちらかというと生身の男は「あんた、自分ひとりで気持ちよくなってないか?」的なジコチュー感を与えがちなのに対し、宝塚男役は同質だから「とにかく女が気持ちよくなることを中心」に考えることができるという点です。
 一見、同じに見えるけど、後者はディスコミュニケーションの部分だけを巧妙に取り払っているため、純粋に「官能」の要素だけが残るというわけ。
 この抽出された「官能」エキスこそが宝塚の醍醐味であり、男役と娘役のラブストーリーとか、道具立ては所詮後付けだと私は思っています。
 考えてみれば、男だって抽出された「官能」だけを味わいに行く場所ってあるわけじゃないですか。
 女にとっては「宝塚」がそれだといったら言い過ぎでしょうか。
 
 というわけで、水夏希には「官能トート」という称号を捧げます。ルドルフへの「死の接吻」も史上最高か?というくらい長かったしなー(笑)。

 どうでもいいんですけど、前から気になってたのが、エリザベートの寝室の場面。
 エリザベートがフランツを閉め出すと、いつのまにかそばにトートが現れて、「こっちへおいで」「いやよ、あなたには頼らない。出てって」というような言い合いがあって、最後トートが「ちっ」って感じでひきあげるんですけど……。
 これがねえ、ひきあげるときにドア開けて出ていくんですよ。
 出ていくときは強がった自信ありげな顔で、ドアを閉めたとたん苦しげな表情になる……というのがデフォルトのトートの演技になってるんですが、演技表現以前に、私、個人的に「ドアを開けて出ていく死神」っていうのがすごく人間っぽくていかがなものかと思っちゃうんですけど。
 だってあんた、出てきたときはそのへんから突然わいて出てきたじゃん。だったら退場ももっと神秘的にそのへんの装置の隙間からなんとなくはけてよ。なにもそこだけ律儀にドアから退場しなくても。。。
 ウィーン版はドアから出ていったりしなかったと思うんだけどな……。
 ここに小池先生の深いこだわりがあるんでしょうか。

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6人目のトートが“近すぎる”件について

見てきましたよ、水トート。

あのですね、、
すっかりやられたとです(ヒロシ)、、はい。

宝塚を初めて見たのは
18年前のベルバラ(一路真輝・杜けあき)でした。
そのあとトップスター大浦みずき・日向薫・剣幸の舞台をいくつか見て
「どうも私の趣味じゃない」 ということで
天海祐希の退団公演を最後にすっかり足が遠のいていました。

ヅカ版エリザはビデオで一路・麻路・姿月を見、
一度、生の舞台を見てみたいと思うようになりました。
春野トートの時、チケをとりそこねたので
今回やっと念願かなって
新しくなった東京宝塚劇場に足を踏み入れることができました。

数年前、一人でお茶を飲んでいたときに
隣のテーブルからこんな話が聞こえてきました。

「男が演じるトートって何か汚らしいのよ。
ゾッとしちゃう。」

いやいや、ヅカファンのトート評には
びっくりしましたねえ。

「なにほざいてんのよ、オバはん!!
男が男をやるからいいんでしょーーが。
宝塚のほうが不自然でしょ。」

私にとってエリザは東宝版がすべてでしたから
当時はそんなふうに反論していました。

もちろん今でもそう思っているのですが
水トートを見て何だかわかるような気がしてきました。
グリュンネ伯爵やラウシャーたちにしても
厳つくてゴツゴツした男たちが不安定な音程で歌うより
(なんであんなにヘタなんでしょう)
ヅカのほうが歌も上手だしきれいですよ。
少なくともストレスはたまらないです。

水夏希は天海祐希の退団公演「ミー&マイガール」の新人公演で
主役をやっていたのを見たことがあります。
地味な印象がありました。

んが、、しかし!!
12年ぶりに見た水夏希、
スタイル抜群でかっちょええ~~☆☆

私、男役の腰回りに
「女」のムチッとした感じが見えてしまったりすると
それだけで幻滅してしまうのですが
水トートはどこから見ても「女」には見えなかった。

「最後のダンス」でのダンスの上手いことったら!!
(ゆーーいちろうさん、お勉強を、、)

ドクトル・ゼーブルガーに扮した水が
椅子の上でマントをひるがえし
深紅のブラウスになった瞬間なんか
もう~~卒倒するかと思いました。

さっきも書いたように私はこの舞台が初めてなので
水トートの「ぬめぬめ接触度」の濃厚さは
今ひとつピンとこなかったのですが
「ヤバイ、ハマるかも・・」というドキドキ感は
舞台が終わるまで続きましたね。

それにしてもヅカ版エリザ、冒頭のトート登場シーンは
なんであんなに派手なのでしょう~笑
おもいきりブッこいてしまいました。
そしてそのあとに飛び込んできた水の第一声、、
思わず仰け反りそうになり(笑)、、、、、、
ああ、、忙しかったことったら、、

でもまあ、、歌は許せる範囲でしょうか。

歌が上手だなあと思ったのはフランツの彩吹真央。
ルックスは新宿3丁目のにーーさん(ネーさんか??)
という感じですが、愛嬌もあるし、好感が持てますね。

ゾフィーもすごみがあってよかったです。

そしてフィナーレの大階段。
トート閣下の見事な羽に
星☆が飛びましたよ、、、目の中で。

一緒に行った友だちも水に悩殺されていました。

いやいや、、おそるべしですね、、ホスト水!!

  • from あおによし :
  • 2007/08/11 (20:34) :
  • Edit :
  • Res

やっぱり水はやばかった

あおによしさん。
いやー、熱のこもった長文コメントありがとうございます。
今までいただいたすべてのコメントの中で間違いなく最長です。
この長さでもはねられずに全文載ってしまう「忍者ブログ」ってすごい!

水トート、堪能してくださったようで嬉しいです。
たしかに月組時代の水は、成績は優秀でいい役もつくんだけどなんか地味で(顔がまた地味でちょっと不健康な感じなんで)「華がないなー」という印象でしたが、花組に移ってから急激にホストっぽさに磨きをかけ、その頃から注目はしてたんですが、まさかトートがこんなにハマるとは観るまで私も想像してませんでした。

「男役は腰まわりで性を感じさせてはいけない」というのは昔からの鉄則で、もちろん鍛えてもいるんでしょうが、「美しく見えるラインの見せ方」とか、ありとあらゆる研究を積んだ末にトップになるわけです。
そういう意味でいうと、最近は栄養状態がよすぎるのか、全体的に「ちょっと…むっちりしすぎじゃないか?」という生徒さんが増えてきている気がします。

そんななか、水は顔も体型も「ぽっちゃり」「むっちり」とはおよそ遠いところにあるので、安心して観ていられます。
一般論としては「痩せてればいいってもんではない」んですけど、宝塚に関しては「むっちり」は御法度。
でも痩せすぎると今度は「顔が老けた」とか言われるんで、生徒さんも大変です。同性の目はシビアですからね〜。

ともあれ、水の動きには今後要注目です。
一緒に応援していきましょうね!
  • from 伊万里@管理人 :
  • 2007/08/12 (01:14) :
  • Edit :
  • Res

6人目のトートが“近すぎる”件について

私も見ました。
当初 水さんの歌では?との思いからチケット売ろうかとまで考えてましたが、友人の「よかったよ」
一言で東宝へ。

色っぽいトートでした。
伊万里さんの「近すぎ」論にえらく納得しました。

『スサノオ』のアオセトナで水さんの色気に参り
ました。でも何か違和感あって・・・
一昨年退団した雪組の娘役(親友の親戚。ムスメ役はファンつかず我々がなんとかやってました)が
言うには、水さんは稽古でも「ここまで演るか、ってほどやる」とか。組内では新鮮だったような。
世の中<一言>多い人は数知れず。
水さんは<一ジェスチャー>多いのだと分かりました。あるいはもっとかも知れません。
ワンセグならず「+ワンジェス」と思っています。
その逆手を取って近しいトート像を小池氏も
創っていかれたのかも。たしかに水さんの
「手」の動きは新しいものでした。
トップに相応しい像を創るのはウマイですね。

水さん確かにダンサーです。でもあくまで宝塚の
ダンサーなのです。ポーズが決まるから。
私は大学の「芸術論」で毎週モダンバレエのビデオ
を何本も見て、格安で先生からチケットを譲って
もらい結構見てきました。水さんそんなに上手く
はないですね。むしろ芝居がウマイと思います。
『DANCIN'CRAZY』は見ごたえありました。
楓さん、AYAちゃん(友人の姪)なんかは正真正銘
ダンサーです。

水さんの『星影の人』を楽しみにしています。
約30年前の初演を見てるのです。(覚えてるかな~)

・・・ああ友人が来ちゃった、ではまた・・・
  • from カットリーヌ :
  • 2007/08/18 (18:28) :
  • Edit :
  • Res

やりすぎの人

ありがとうございます。
これまた長文コメントですね〜。
ここまで人に長いコメントを語らせてしまう水はやっぱりすごい!

ワンジェスチャー多い人って、宝塚男役にはよく見られますが、その「+ワン」の部分に男役の存在意義があるのかもしれません。
単にダンス技術のある人なら宝塚以外にもいっぱいいると思うけど、宝塚の「見せ(魅せ)方」はやはり独自のものだなといつも思います。
一言でいえば「くさい」んですけど、その「くささ」が病みつきになるというか。

たとえば真矢みきも「やりすぎ」の人でしたよね。
決してダンスがうまい人ではなかったのに、舞台で踊るととにかく眼がいってしまう。
卒業後に「女性の役」で出演した「ビッグ」という舞台でさらにそれを痛感しました。
大勢で同じ振りを踊っていて、うまい人はいっぱいいるのに、なぜか真矢の振りだけが輝いて見えるんですよ。
「見せる踊り」ってこういうことをいうんだと思いました。
水は自己流色の強い真矢に比べたらずっとダンス技術は上だし、動きも洗練されてると思いますが、「やりすぎ」の点では似ているかも。

中途半端な男役は見ていてかえって恥ずかしくなるので、「やりすぎ」くらいのほうが観ているほうも安心して没入できるところはありますよね。
もっとも「性を感じさせない技術」を身につけることが前提ですが。

「星影の人」……なつかしい!
私も観ましたよ、コマで。
主題歌も歌えます(←歌わんでいい!)。
  • from 伊万里@管理人 :
  • 2007/08/30 (23:35) :
  • Edit :
  • Res

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プロフィール

HN:
伊万里
性別:
女性
職業:
劇作家・ライター
趣味:
旅行 骨董 庭仕事

著作



「RE>PLAY〜一度は観たい不滅の定番」

Webサイトで連載していた演劇評をまとめて出版したものです。
「演劇って、興味なくはないけど何を選んだらいいのかわからなくて」………ビギナーが感じがちなそんな敷居の高さを取り払うために書きました。
数多い名作の中から「再演されたことのある作品」に絞り、 唐沢がお勧めの25本について熱く語りたおします。ビギナーからオタクまで、全種適用OK!

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